超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【ただの幽霊話ではないぞ】那須正幹『ズッコケ怪奇館幽霊の正体』

明日は特に何もなく。

体を休め、いつもの活動へ。

どうかいい結果が聞けますように。

 

 

 

 

那須正幹『ズッコケ怪奇館幽霊の正体』

ズッコケ怪奇館幽霊の正体
那須正幹

ポプラ社 2005年03月

by ヨメレバ

 

 

 

 

突如として現れた噂

その幽霊の噂はネット上で

去年あたりからまことしやかに

ささやかれるようになりました。

 

ミドリ市の暗闇坂と呼ばれる場所に

幽霊が現れるということ。

 

基本的に幽霊は信じないと言っている

ハカセですが、どうもいろいろと気になる点があるようで

暗闇坂へ家族と行くことに。

 

何やらその坂ではいまだに未解決の

ひき逃げ死亡事件が発生していたようで。

 

その事件と何か関係が…?

 

感想

ハカセがお見事と思った作品でしたね。

もちろん、今回の作品の一連の霊事件は

ちゃんと故あって起きたことです。

 

しかしながら今回は悪手となってしまいました。

まあ…ということなのではありますが

結果的に一連の出来事で

三人組の同級生の家族が事故に遭ってしまい

負傷する事態になってしまったからです。

 

どうやらこの坂が事故多発地帯になってしまったのは

今から5年前の工事によって道路が悪くなってしまい

結果的にこの地域の人たちが

安全に生活がしづらくなったようで…

そこに何かが隠されていそうですね。

 

この作品にはちゃんとこの出版当時の

タイムリーなネタが出てきているんですよね。

 

ただし、今はSNSありきの時代。

掲示板がメインの時代は

イマイチピンと来ないかもしれませんね。

そんな私も一応ある種のサイトの常連で

定期的に書き込みをしていました。

 

今調べたらSNSにいた痕跡はあるけど

もう更新していないね。

懐かしいものだねぇ…

 

ということで掲示板である

「ミツルの怪奇館」というサイトから

いろいろな情報を得て

中の人(掲示板管理人さんね)との交流もあって

この一連の幽霊騒ぎの真相は見えてきます。

 

その真相はかなり悲しいものを含んでいます。

もちろん、今回の事件で負傷者が出てしまっているので

その関係した人の行った行為は

許されるものではありません。

 

たとえそれらの行いが「限定的」であったとしてもです。

配慮はされてはいたけど悪いことは悪いですしね。

 

そして今回、ハカセがこの上記の現象を

突き止めて果敢な行動に出なければ

この暗闇坂の諸悪の根源(?)であるひき逃げ死亡事故は

解決しなかったのです。

 

ほんの少しの以前はなかった変化を

しっかりとハカセは見て取ったのですから。

これがなければ…

 

おわりに

怖いというよりもヘンテコなお話でしたね。

ちなみにですがこの作品

1回だけですがハチベエが読者に向けて

語りかける箇所があります。

 

いわゆる掲示板の人物の正体の

ヒントとなる部分です。

 

あまり著者はこの形式を使わないので

レアだ!!と喜んでしまいましたね。

 

 

おしまい