超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【熱量高めの青春】須藤靖貴『俺はどしゃぶり』

明日は月末のそれをやり遂げるので遠征なし。

ちょっと進捗はかばかしくないからはっぱかけるよ。

 

 

 

 

俺はどしゃぶり
須藤靖貴

新潮社 1999年06月20日頃

by ヨメレバ

 

 

 

 

体が大きいだけが取り柄?

新しく創設されたアメリカンフットボール同好会は

あまりに危険、ということで当初創部が

危ぶまれる状態でした。

 

ところがなんとかメンバーが集まり

きちんと試合ができるまでの体制に。

 

だけれども全くの素人の集まり

そんなに簡単に試合がうまくいくこともなく…

 

感想

一応この本、表題作以外にも

主人公である佐藤吾郎の大学時代のお話も

含まれております。

 

ただね、これ全編を通して言えるんだけれども

吾郎に関してはどこかアメフト以外は

やる気がないなと感じてしまいました。

 

そのくせ人並みには彼女が欲しいとおもっており

現実に彼女はできることはできるのですが

そこからが全然ない状態。

 

うん、なんだろうね、彼には

腹を割って話したいという気が起きないのよ。

多分それが原因だと思うな…

(2回それでフラれています)

 

お勧めはやはり表題作ですね。

メンバーの中には参加当時にはでかいしか

取り柄のない子も混じっているの。

 

なので最初の練習ですらねを上げてしまう始末ね。

そりゃあそうよね、運動経験のない

ただのそれでは正直マルチな動きを要求される

アメフトのそれはどえらくきついと思います。

 

ちなみに彼らの筋肉に私は憧れていたりします。

大きいし、足も速いし…

ちなみに女性のそれもあるのですが

まだまだ知名度低いんですよね。

(ちゃんと検索すれば出てきますよ?)

 

もちろん初心者なので初めての試合では

ご想像通りの展開を迎えてしまいます。

もう目も当てられないほどの大敗ね。

 

そりゃあそうだよね。

ある程度の素地がある訳でない人の寄せ集め。

はじめての対人戦。

 

そんな簡単に相手を出し抜けはしませんからね。

だけれどもそこには学ぶものは確かにありました。

 

ちなみにこの表題作は

彼らの成長と、時にトラブルと

(これは生徒を馬鹿にしたある教師がいけないんだけどね

でも無能とどうやら目されている人みたい)

最後の最大の成長を見せた試合での後のお話が

超、面白いのです。

 

もうアメフトの試合でなくて

こっちで全部持っていかれた感じ。

ですが…ある家にいる魔物(描写ハード)が

出てまいりますので苦手な人はそもそもこの本読んじゃダメ―

 

なぜかというと魔物(途方もない数)とのバトルがあるからです。

犯人は部活の部長である山縣先生のせい。

どういうことかは飲んだくれのダメ男君である吾郎君の

教師としての日常描写でご確認ください。

 

アメフトの描写分からなくても

ここだけ読めれば面白いから。

 

おわりに

書き下ろしの方はね…良くも悪くも

アメフトの持つ色が濃く見えてくるんだよね。

 

特に悪い側面の方は

今騒がれている事態とつながる部分が出てきているから

なんだかんだでこの作品はよくできているとは思います。

 

でもね…どちらの作品も吾郎君…

君はもう少し乙女心に寄り添おうねと

思ってしまいました。

 

強引はいけないけれども

ある程度のプッシュは必要なのよ。

それを求めているのになんだここだけグズなのよ吾郎くーん。

 

 

おわり