青のマークにのまれる前に
明日はきちんと任務をやり遂げよう。
見えない風景 出版芸術社 1994年05月20日
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とても変な事件…
タイトルもさることながら、
内容もなかなかヘンテコなものばかりです。
なぜか1年で3回も改築するヘンテコな家。
バットマンの便せんで脅迫するけれども
内容があまりにもスケールが小さい脅迫。
などなど…
だけれども内容は結構濃いものになっています。
なので楽しめると思いますよ。
感想
では、私が推す作品を紹介しましょうか!!
それはね、もう出しちゃったわね。
バットマンの便せんの脅迫者が出てくる
「脅迫者はバットマン」ね。
ある女性のもとに脅迫文が届くけれども
なぜか「死にたくなければ東京を出ていけ」という
身代金もなんもない変な文章。
だけれどもこれはその女性、君原由利のところに
3回も届いたもんだからそりゃあげんなりするし
恐怖は覚えますがな。
で、そんな中に確実に犯人の影が迫るであろう
とんでもないことが発生したわけで…
実はね、由利に関しては本当に災難だったのです。
実は最後にダブルの災難に見舞われて
危うく命を落としてしまいそうになるのですが
そのうちの1つに彼女はモロ関わってしまったわけで。
(とばっちりで)
そりゃあそんなものが陰でかかわっていればそうなります。
それともう1つに関しては実は百合は突撃した先の男の
超絶痛いところをついてしまったのです。
言ったことがホントだったわけ!!
だからこそ危うく殺されるところだったわけで…
で、面白いのはこの脅迫状の顛末。
ヒントはバットマンのマークね。
私実はこれ大人になるまで別のものだと思っていました。
(あのマークって別のものに見えん?私別のものにずっと見えてたの)
なのでこの結末を見て爆笑したのは言うまでもないですし
仲間がいたと笑ってしまいましたね。
わたしだけじゃなくてよかった…
もう1つは殺人も絡まない事件その2のやつ。
これはクリスマスの後に起こったケーキ大量投棄事件という
まあ捨てられた側には頭にくる事件ね。
ただこれは2つの真相があって、
1つに関してはちょっと切ない事情があったんですよね。
これがケーキ大量投棄事件という
事件を起こしちゃうですけれどもね。
結構派手なことをしていますが
実は犯人があることを否定しようともがいた
結果でもあるんですよね…
なんか背景が切ないんよ。
そして最後の作品。
これね、ミスリードも優秀だけれども
商店街の人たちのあざとさも◎
本当考えたものだよね。
でも、あの人は何者だったんだろう…
あまり見ない視点のミステリーでした。
おわりに
なお表題作は多分ええっ、と思えるはずですよ。
ある種出オチ作品かもしれません。
だけれども、老人が青年時代に殺されなくて
本当に良かったと思うの!!
SFのイメージが強かったので
この作品もまた楽しかったです。
また読めるといいな。