超雑読と趣味と

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【初めて最強の怪盗に出会う】那須正幹『ズッコケ三人組対怪盗X』

 

目の前にあることを淡々とこなす。

時に嫌気がさすこともある。

だけれども、やらないといけないんだ。

 

 

 

 

那須正幹『ズッコケ三人組対怪盗X』

ズッコケ三人組対怪盗X
那須正幹

ポプラ社 1998年01月

by ヨメレバ

 

 

 

 

ミドリ市に怪盗の魔の手が

世間は、怪盗Xの犯行でもちきりとなっていました。

大量の現金を驚くべき手法で人を惑わせ

その隙をついて盗み取る…

 

様々な場所で被害が起きていました。

そして、ついにミドリ市にもその魔の手が迫っていました。

ある家が持つ国宝級の家宝に目を付けたのです。

 

その価値は億はするという代物…

 

それを阻止するために立ち上がったのは…?

 

感想

三人組と怪盗との3回にわたる戦いの初戦です。

珍しいことに今回のパターンは

現金をかすめ取るわけではありません。

品物というレアケースです。

 

確かに今回戦う回答はもちのろん

泥棒という行為をしているのでまごうことなき

犯罪者であります。

 

だけれども、冒頭の彼らの犯行のいきさつを

聞く限りだと1例に関しては完全には悪だと

言い切れないと思いますよ?

 

銀行のそれは給料が絡んでいるので

これを盗まれては…ですけれども

保険は入っているはずですので…

(おい大人の視点を持ってこようとするな)

 

もう1つの豪華ホテルでの犯罪は

明確にここで行われていたことが

犯罪行為に該当するのです。

 

ここを読んでいる子供はおそらくいないとは思うけど…

許可されていないお金を賭ける行為は犯罪なのよ。

多分犯人たちはそれを知っていたのね。

 

あと寄ってたかって宝石をとって言ったケースも

悪とは言い切れないかも…

いわゆる被害者が贅の限りを尽くしている人だったからね。

 

さて、三人組は最初のXの戦いでは見事勝利をおさめますよ。

まあ読者にもわかるような感じで描写していたので

ある人物たちが明確に「アウト!!」というのは想像がつくはずです。

 

で、ここで終わらないんですよね。

ダテに凄腕怪盗とその仲間じゃありませんから。

 

そして、三人組も逃げた怪盗たちを追うのですが

これもね、危険が迫るとわかる描写にしてくれてるの

多分勘の鋭い子だったらあ、これ何か起こるってわかるんだよね。

大人でも子供でも楽しめる親切設計よ。

 

そして三人のうち二人が脱落してしまうのね。

え、一人はって?誰が出遅れたかわかるでしょ?

でも彼がいなきゃ事件は解決できなかったからね?

(ちゃんと大人たちもXの裏をかくような作戦はしてた)

 

結末は書かないでおくね。

うん、3回戦の時点で察しておくれよ。

 

おわりに

実は読んでほしいのはこの本の最後の何気ない文章。

多分これで彼らのふるまいがなぜ?のつじつまが合うのよね。

完全に理解はできないけどなんとなくね。

 

そう思うと彼ら、完全に悪とは言い切れないんだ。

ちゃんと本編やそのサブで補完されてくれるといいな。

 

おしまい