超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【結構アレなやつ】我孫子武丸『殺戮にいたる病』

 

明日はきっちり行けそうだな。

天気がよろしい。

 

 

 

 

我孫子武丸『殺戮にいたる病』

殺戮にいたる病
我孫子武丸

講談社 2017年10月13日

 

 

 

 

鮮やかに終わる

この作品はすごいなと思いました。

またもやこういうインパクトの強い作品に会えましたね。

ただし強すぎるとね…次の作品に行くのつらい…

 

この作品は一人の犯罪者と、それに関係する人たちの

物語となっております。

結末ありきの作品ですが

振り返ってみても矛盾がなく、実に自然なんですよ。

 

感想

なんなんだこの作品…マジモンでやべぇ(語彙力瀕死)

今までにないほどに読者をコントロールしにかかってきてます。

多分終盤の少し前まで気づかないと思います。

 

それまではきっとこの視点が著者が意図する方向の

関係性だと思わされることでしょう。

 

現実にそういう風に物語が練られているし、

殺人に至るまでの描写もそのように演出されているので

終盤のあの場所まではそう思わされることでしょう。

 

ただし、ちゃんといくつかヒントはあったりはするんですよね。

それはもう一つの視点である被害者の関係者二人が

ある犯罪を研究している人に行った時。

 

そこでん?と思う描写は確かにあるんですよ。

まあさりげなくですけれどもね。

しかもご親切にそうは疑えないような

「年齢を狭めるには…」としていらっしゃるのよ。

 

ちゃんとヒントはあるわけなのです。

それとだんだんと犯行手段が大胆というか

ここに書くのもはばかられるどころか書いた時点で

消されるんではないかという手法が出てくるのですが

そこでも不自然な点が出てくるのです。

 

なので決してこの作品はアンフェアな作品ではないです。

ちゃんと不自然じゃね、と思われるヒントはちらほらと

出てきてはいるんですから。

 

でもそれを知ったにしても最後のあの展開は

おぞましいの一言なのよね。

 

おそらくだけれども幼い時の体験が

心をゆがませてしまったのだろうね。

 

ゾッとする、いやな感じがする。

 

おわりに

あまりにすごい作品にあうと、

文章が出なくなるものです。

まさにそんな作品がこの作品。

 

ただし注意点はとてつもなくグロいです。

あと歪曲した犯罪描写が入ります。

遺体損壊もあるのでR-18G作品です。

 

耐性あってもこれはえげつないわ…