超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【堕ちゆく男たち】ゾラ『ナナ(上)』

 

今日は暑いけれどもきちんと行ってくるよ。

白塗り大事よね。

 

 

 

 

ゾラ『ナナ(上)』 ナナ(上)
ゾラ 新潮社 1991年08月
by ヨメレバ

 

 

 

 

その体、危険。

私は社交界系の描写は正直なんのこっちゃなので

ここに感想を述べるだけの能力は有しておりません。

 

だけれども思ったことは本当におおらかというか

怠惰というか…えらいこっちゃな世界だなと。

 

そんな中現れたのは

声はだみ声で舞台の女優としてはアレだけど

その肉体はとてつもなく魅力的な女性。

 

その名は、ナナ。

 

感想

久しぶりに古典作品読んだな…

この手の作品を読むとある作品を再読したくなるんだな。

(別エディションで読みたいやつ。映画化もされています。)

 

こういう作品の本ってどうしてこうも文字が小さいんだろう?

もう少し大きくしていただけると助かるかな。

 

それとこの手の本はある程度数をこなしているから

あまり気にならないのだけれども

あんまり使われない漢字にルビがないです。

了うという部分が特にそう。

 

まあしまうって読むんですけどね。

大体前後文章で推測はつくのでまだいいのか…

それと驟雨(しゅうう)なんて言うのも。

一応ちゃんと勉強しておいてよかったなと思いました。

 

さて中身のほうに触れましょう。

人間の性を痛いほどに感じますね。

どうして人間というのは異性に弱いんでしょうね。

 

もっとも私の場合はこれに該当しません。

詳しい事情に関しては伏せますが

あまりノーマルではないということです。

(まあ私の何らかを読めばわかりやすいですが…)

 

しかしながらこのナナという女性は

本当にしたたかなんですよね。

 

さすがそういう関係の人だな、ということ。

魅入らせるときはとことん男の人を弄しますし

そうでないときはまるで蠅のようにシッシッしちゃう。

 

実は終盤にこの人の瘴気に当たってしまい

もうほぼほぼ人間性終わったんじゃないの?と思わせる

哀れな男が出てしまうんですよ。

 

まあその前にナナは一人の少年(!!)をすでに

毒牙にかけてしまうのです。

そして大人の階段を強制的に登らせた挙句に(!!!)

一緒にいる姿を母親に見られてしまいます。

 

もうとことんまでしたたかですよね。

その場面込みでナナは

こういうのを待っていたのではないかと勘繰ってしまいます。

 

そんな哀れな男の叫びで

上巻はおしまいとなります。

 

おわりに

人は確かに今回の物語の舞台のように

芸術というものを数多く作り出してきました。

 

しかしその一方で本能に関しては

あまり人は進歩していないような…

だってナナをものにしようと必死なんだもの。

 

後半はどうなるのかしらね。