超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【ようなものって、何よ?】清水義範「バールのようなもの」

多分この調子だと今週出る日多いな。

雨以外の日は出ると思う。

 

 

 

 

清水義範「バールのようなもの」

バールのようなもの
清水義範

文藝春秋 1995年09月

by ヨメレバ

 

 

なんだ、このようなものってのは。

バール、と表現しないのって不思議ですよね。

ようなもの、とつく以上バールではないだろ!!と

真面目に考えた人間がいたようで。

 

そんな途方もない馬鹿な考え方をしたその人は

真面目ーに推測をするのですぞ…

 

感想

いろいろと強烈だなぁ…

ブラックユーモア的なものも含まれています。

最後に出てくる新聞小説的な(?)やつなんか

まあ新聞にはのっけられないやつが出てきますもん。

(あるところでJKがピー…あ、言えませんわ。)

 

他にもこれは今でもある事柄への

痛烈な批判をしている作品があります。

「〇〇についてどう思われますか」という作品。

街頭インタビューですね。

 

まあおわかりでしょうがこういうインタビューにしろ

ある種の取材を受ける人にしろ、

その発言したものの全部が全部テレビに出るわけではありません。

 

その映したものは「編集」というものをして出てくるわけです。

なので時に「その人が一番取り上げてほしいもの」が

出てこないということがままあるということです。

 

これらはSNSで今でも思う形に出てこないことへの怒りからも

うかがい知ることができることでしょう。

編集者の手にゆだねる故にそうなってしまうのですけど…

でもそれは時に都合の悪いことを封殺することに使われちゃうんだから

たちが悪いんですよね。

 

そう思うとある程度そういうのを残せる

ネットTVやYouTubeが流行を見せるのは必然ともいえるでしょう。

まあ、それでも明らかなるヘイトとか差別的なものは

ダメですよ。

 

いくら自由とは言えども許されない「域」というものは

あってしかるべきだとは思うので。

(なので私はYoutubeのはやりの子たちは好きではないです。

有名だから、自由だからといっても許されるものじゃない)

 

あと、かなりブラックな作品としては

「秘密倶楽部」という作品があります。

非現実的な面としてブラックじゃないかな。

 

なぜこの秘密倶楽部に参加するのが秘密か…

それは終盤に明らかになります。

ただし、これが非現実でなくなる日が来そうだと

私は感じるんですよね。

 

ある種の持て余した人たちは何をするのかは

予測がつきませんので。

 

おわりに

他の作品にも結構ユーモアだけど毒のある作品が

見受けられます。

 

ある架空の地域の元日の新聞欄とかね。

なんだろう、未来がないな、と思ってしまったのは

黒すぎな考えなのかな…

 

こういうとがった見方が嫌いな人には

あまり向かない作品かな。