超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【それぞれの視点の「迷」】アミの会(仮)「迷」

今日は有酸素やってきたよー。

風強いと負荷が上がるからすごく疲れたー。

やっぱり風ないほうがいいよー。

 

 

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アミの会(仮)「迷」


アミの会(仮)

新潮社 2017年07月31日

by ヨメレバ

 

 

 

 

迷の世界に、ようこそ。

女性作家+男性作家2名によるアンソロジー。

書名の通りで迷う要素が出てくる作品です。

迷うといっても道に迷うだけではなくて

決断に迷ったり…さまざまですよね。

 

さて、どんな作品がでてくるのかしら。

 

感想

どの作品も読んでいて飽きない作品でしたね。

最初の作品からも振るっていますからね。

 

これは一人暮らしを始めた女性に起きて悲劇。

上の階で「なぜか」洗濯機が回る違和感に気づいた彼女。

しかも迷惑なことに真夜中に洗濯機が回っていたのです。

 

だけれども管理人に聞いても

その部屋は空き室。

おかしいですよねー、そうですよね。

実は、そこにはとんでもない事実が…

 

迷う部分は転居しようとしたことかな。

そりゃあそうよ、人なんかいないはずなのに

洗濯機の音ってなんでよーですものね。

 

よかった作品は両親の離婚に巻き込まれることになった

姉弟のお話である「沈みかけの船より、愛をこめて」

一見するとこのお話は両親の離婚原因は

性格の不一致による離婚のように思えるでしょう。

 

絶対に中盤ぐらいまではそう思えるはずです。

だけれども子供はもう子供ではないのです。

実を言えば彼女たちはだんだんと大人になる年齢です。

 

なので何か油断をしたのでしょう。

決定的なものを姉の方に見切られてしまうのです。

甘く見すぎましたね。きっと「所詮子供…」という点が

あったのでしょうね。

 

それともう1つ、兄弟が最終的な選択を

そうしたのには理由があるんですよね。

周りに大事にされないのがわかっているのに

誰がそっちを選ぶかということ。

そっち側の親戚は正直うんこでしたからね。

(全然表現がオブラートになっていない)

 

あとは蝶を求める妻を亡くした男性の

物語ですね。

一見するとひそかな楽しみに見えますが、

終盤にとてつもない憎悪(2連発)が出てきます。

 

それはその男性の過去にあるものです。

そしてもう一つ、その男性にも憎悪を向けられる

要素があったわけで…

 

でも、それを回避したのは

蝶だったわけです。

そう、現実にやってしまえば彼らは取り返しの

つかないことになっていたわけですので。

(2連目の方は罪にはならないけど結局なんも溜飲は下がらないとは思う)

 

おわりに

まったく関係ないけれども蝶が出てくる作品を見ると

今回はこのテイストのせいか

あるBMSから音ゲー移植された名曲が流れてくるのよね。

コンマイの方でもぜひ入ってくれぬかね…

 

男性ゲストの方の作品は最後にも出てきます。

スケベコップのシリーズの人です。

これも最後に迷う描写があります。

これは、何とも言えない感覚を覚える本でした。

 

一応このアンソロジーも全部読みますね。