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【すんごく本気なのが来た】大森望責任編集「NOVA+ バベル」

久しぶりに本あさりという行為をしてくる予定です。

いつも行く場所の上の階にね。

そのついでにもちろん筋活はするわよ。

 

 

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大森望責任編集「NOVA+ バベル」

NOVA+ バベル
大森望

河出書房新社 2014年10月07日

by ヨメレバ

 

 

 

 

 またあのアンソロジー、現る

10で一応完結はしていますが、また出ました。

そしてつい最近また最新号が出ております。

気付いたのでさっきポチっておきましたが。

 

最初と最後の作家は、有名な方です。

どちらもやはり「売れっ子」というのがよくわかる

作品だと思いました。

 

 

例の通り感想、書きます。

最初と最後の作品に関してはあとに回しましょうか。

今回、結構面白い作品があったので。

 

まず、最後の作家の1つ前に出てくる

一番この本中では長い作品が目を惹きます。

それがこの本の副題に出てくる「バベル」となっております。

 

この作品はなかなかナイーブな問題として扱われる

イスラム社会を扱っており、

その中でも問題視されているものが出てきます。

 

すべてを一絡めにしてしまうのはいけないのではありますが

どうしてもこの宗教がらみだと

過激派というものが付いて回ってきます。

この作品にもいわゆるそういったテロにかかわる事柄が

扱われています。

 

それとコンピュータ技術ですね。

人の行動を予測する形で可視化されています。

まあある種、それはすごくもあって恐ろしさも秘めていますね。

特にこの文化のなかでは、なおさら。

 

この作品ではテロとそういった技術が出てきますが

テロにかかわる部分で興味深い記述があるのです。

それは、今も発展し続ける「魔法の製造機」的なものです。

あえて製品名はあげません。

 

で、テロの部分でそれが最悪の形で悪用されます。

いわゆる性善説が真っ向否定され、その結果

その組織が女性たちをさらう結果になったわけです。

(その先は考えたくないです、でもこれ、普通に今起きているんですよね)

 

現実本中の様な悪用パターンの一歩手前が

ニュースでも取り上げられたことがありますからね。

なので、悪しき手に渡れば簡単に悪用されるのです。

 

SFという枠を超えた、大作でしたね。これは。

 

あと他にはある大作ファンタジーの世界を彷彿とさせた

SF要素のある面白い作品もありました。

繁殖をする手法がユニークなんですよね。

そういうのがあるけど世界観は独自で…

こういうのは嫌いではないです。

 

最後に…二人のビッグ作家に関してですが…

最初に出てくる方のは日常にSFが出てくる感じです。

でもそれがなかなか不気味なのです。

まあ詳しくは明かしませんが、未知なる恐怖ですね。

それに立ち向かうおじいがいい味を出していますよ。

 

最後の方は…難解だけど惹かれるあの方。

でも今回のは読みやすい方かな。

最後の表現にご注目。

紙の有効利用だよね…

 

 おわりに

諸事情により、続きが読めないのが残念。

でも、その事情が開けたときには読みたいなと思わせてくれる

今回は大当たりのアンソロジーでした。