超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【身近なものに目を向けてみると…】木村龍治「自然をつかむ7話」

今日はとても暖かいですね。

だけれどもまた、どうも急遽出ていかないとならない模様。

運動だ、運動だ。

 

 

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木村龍治「自然をつかむ7話」

自然をつかむ7話
木村龍治

岩波書店 2003年06月 

by ヨメレバ

 

 

 

 

 何気なくある日常に…

私たちは自然環境になんだかんだで囲まれています。

雨が降ることだってそうですし、風だってそう。

それなしには生活を送れないというのも間違いのない事実です。

太陽の光がなければ生きていけないものもいますからね。

 

そして、そんな自然は当たり前にあるからこそ

あまり気にも留めないものです。

でもちょっと立ち止まって、その当たり前に関して

目を凝らしてみませんか?

 

感想

ジュニア軽震しょってあまり触れることがないので、新鮮でしたね。

確か過去に触れた記憶はおぼろげながらあるのではありますが…

数が少ないのは間違いないと思います。

 

少しだけ注意が必要なのは、理科系等が苦手な人には

多少難しいかな、と思える個所も見受けられること。

YA向けの本ではあるものの、ここのところは注意かな。

でも結構この本は自然以外の所の脱線部分も多いので

そこの点は救いがあるかもしれませんね。

 

その中で興味深かったのはエルニーニョ現象に関して。

海水温が上がるとどのような影響があるんだろう、と思ったら

海水温が上がると本来来るであろう鳥たちの格好の餌になる

イワシが来なくなってしまうのです。

 

ペルーではその豊かな海産物に群がる動物たちの

糞を肥料として活用するので

つまり、それが断たれてしまうとなりますと…

なぜエルニーニョ現象が起きるのが脅威というかはわかりますね。

産業が商売あがったりになってしまうんですよ。

そして生態系も…

 

ここに関してはニュースでは詳しくなんか取り上げません。

所詮民草の興味だけを惹きたいのですから。

これは読んでいてなるほど、と思えましたね。

 

それとこの本の最後には、ロマンチックなことに関しても

答えていたりします。

一粒の恋人の涙が、日本にやってくるまでどれだけかかるのか。

 

もうね、私の体質上なんかアレルギー反応が出そう…

ぷんぷん匂ってきそう。

でもこんな考えそうもない質問だって

真剣に答えている著者にはただただ感服しています。

 

ちなみにその回答はなかなか途方もないものでした。

ですよね。海は途方もなく大きいものですが

流れる涙はたったの1滴。

 

しかもその国(ヨーロッパの国)から日本までは

かなりの距離があります。

そして海にはご存じの通り、海流だってあります。

 

その1滴がやってくるにも「運」が必要なのです。

ある有名ゲームの女神の加護が必要かもしれませんよ。

と、言うぐらい偶然に偶然を重ねて、

到着するまでの期間は…

 

ひ・み・つ。

まあ途方もない、ということだけは伝えておきます。

距離からしてもソウダヨネー。

 

 おわりに

ちょっと難易度の高い部分も見受けられますが

雑談の部分(ある有名小説を用いたところは秀逸)が

なかなか面白いのと私が効いたことのある映画のタイトルが

ちらほらと出てきていたので面白かったです。

 

YA向けの本って普段だったら通り過ぎるようなことも

きっちりと取り上げてくれているから

強いんだよなぁ。