超雑読と趣味と

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【なんだ…これ?】土屋隆夫「天狗の面」

今日は有酸素ではないものの別件のことを。

結構疲れました。

 

 

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土屋隆夫「天狗の面」

天狗の面
土屋隆夫

光文社 1989年06月01日

by ヨメレバ

今回は縦長お許しあれ…

 

 

 

 

閉鎖的な場所で起きた事件。

いわゆる人を巻き込む宗教というものは

時に様々な事件を引き起こすものです。

この作品もそんな作品の一つ。

 

ある天狗信仰が盛んな地域で

何者かの手による連続殺人が発生します。

その事件には天狗の「何らか」

が絡んでいるみたいですが…

 

感想

あー、これ感想書きづらいなー…

ミステリーではあるのよ。

だって、ちゃんと探偵役の男(白上矢太郎)も出てくるし

トリックもなかなか巧妙にできているからね。

 

でもね、この作品は実は真相部分に

非常に問題がある代物です。

なぜかって…

ぜってぇにスッキリしないからよ。

 

この作品、ミステリーでは稀有なもので

犯人に関しては全くと言っていいほど

捻りの効いたものはありません。

読者が素直にこいつは怪しいだろう!!と思う人物を

勘繰ればほぼほぼ正解に至るだろうと思うので。

 

だけれどもね、この作品は悩ましいことに

読者にそのあと何も提示してはくれないの。

まあ、著者の作品は過去読んだ作品でも

結末はあー…になるのは予想できたけど

この作品に関しては、え?になっちゃうわけですよ。

 

そうなると読者側、困っちゃーうになるわけです。

でも、なんとなくですが事件に至るいきさつは

理解できるような気がするんですよね。

 

まあ、確実に怨恨だったんじゃないかな。

なぜそう抱くようになったのかは言明は避けるけど

冒頭の描写を見る限り事件のあった牛伏村には

とんでもない風習があっただろうと推測できる

記述がチラホラと見受けられるので。

 

ただし、1例に関しては完璧事故でしたね。

いわゆる事件を見られたことによる貰い事故で死亡というやつです。

死んだ人も死んだ人であれな人間だったわけでして…

というかみんな土田巡査と探偵の白上以外は

何回やな感じだったけどね…

 

なんだろう、この感覚…

 

おわりに

なんかこういう作品は歯がゆいというか

うーん、という感じでしたね。

真相部分は悪くないけど

肝心の部分がその設定上、

「明確にならない」のです。

 

だからこそ、ぞわぞわっとするのよね。

変な感じね。