明日はルート逆だから回収いけないのかー…
何年先かわからないけど早く複合施設着手してほしいな。
別ルートに1つあるだけで生活の質が向上しますからね。
結核病棟物語 新潮社 1997年06月01日
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ある日、突然病魔はやってくる…
著者の自伝的作品となっています。
主人公である彼女は20歳で病気に倒れ、
長期入院を余儀なくされてしまいます。
どうやら病気をほったらかしにしてしまったがために
かなり重症化してしまった模様で
3か月入院してしまう羽目となります。
そこで出会った様々な人たちは…
感想。
実を言うと…ずっと前の再読。
人は極限状態になると時にうろたえるものです。
現実に、いま社会、いや、全世界に様々な影響をもたらしている
COVID-19なんていう代物はその最たるものじゃないでしょうか。
いまだわからないものだからこそ、恐れ方がわからないですし
防ぐすべさえも完璧には解明していませんし…
この作品も、重症化するまで放置していた結核により
(腹膜炎になってえらい目に遭っています)
20歳のまだまだピッチピチ(?)のお嬢さんは魑魅魍魎の病棟へと
移される羽目となってしまいます。
そこにいたメンツというのがまあまあまあまあ男女問わず濃い人ばっかり。
それは必然的にそうなると思うんですよ。
おそらくなのですが、この本中に出てくる濃いメンツは
一部を除けばもはや体の機能が結核にやられてしまっているので
一部の患者は外の世界には二度と戻れない同然なのです。
それらの原因はこの本中ではまことしやかには描写されませんが
きっと治療の機会に恵まれずに、悪化してしまったのではないかと
推測してはおります。
出てくる女性(オバタリアン)連中もそんな感じに見えますしね…
だけれども、そんな中にも心の安らぎとなるマダムもいるのです。
彼女も決して、娑婆に出ることはかなわぬ人でした。
そして、悲しきかな、彼女は主人公が外泊している間に
この世からすうっと消えてしまうのです。
それは終盤の描写であって「彼女の成長」を見届けたかの感じで
物語からフェードアウトしていくのです。
無論、彼女の退院まではもうもう目まぐるしいほどのドラマがあります。
院内でのXXXな出来事もそうですしね。
実はスケベの塊の男性陣の中に、一人だけましな青年がいるのです。
そう、その人に…
実を言いますと、彼女は恋をしていたりします。
しかも道ならぬ恋を。
ただね、この本の解説でも言われているのですが、
その未知ならぬ恋の男はペラいんですよ。ぺらっぺらのぺらっぺら。
セクハラ野郎のモモンガ村野のほうがましなぐらいに。
その証拠に彼女が入院中にこの男は
まあやらかすんですよね。
つまりそんなことをやらかす男なんざ、
その程度というのを示唆しているのです。
で、療養が終わる前に彼女はその一連の事柄を
すべて吹っ切るんですよね。
そこにはいわゆる愛するものを…という葛藤もあったはずです。
でも一種解放されたんですよね。
いわゆるクズ男からね。
おわりに
前書きにちょろっと書いた通りで、再読本(かなーり前)です。
また読んでみると、若い女性に狂っているだけの男のくず具合が
よくわかってくるなぁ。
しかもこのクソ男君は子供のしつけもろくにできてないんですよね。
もういないほうがいいんじゃないかと思うさ。
奥さんもそのほうが幸せだねぇ。
再読すると、新鮮なものですな。
まあ惰性で読んだ奴は最近紹介したような感じで
タイトルだけしか記憶にないというな!!