超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

司馬遼太郎「菜の花の沖 4」

食欲暴発防止運動、今日もきちんとやっております。

有酸素も終えて無事に帰還。

あとは別任務動員待機となります。

 

 

司馬遼太郎「菜の花の沖 4」

菜の花の沖 4
司馬 遼太郎

文藝春秋 2000年09月01日 

by ヨメレバ

 

【感想】

 なぜ、このように巻数が中途半端ですかって?

それは一つ原因としてはこのブログ、新規リニューアルしているんですよ。

原因はスピ系統アホ会社ブログのせいですがまあここで言うことではなし。

 そのためにこのような中途半端な形になっております。

ご不便をおかけいたします。

 

 

この巻ではついぞ喜兵衛が

本格的に蝦夷の地、エトロフ島で

船を使っての商売を始めていきます。

 

 

だけれどもそこにはロシアの影が

時にちらつくのでありました。

そう思うと北方領土の問題は

現代のように色濃くはなくても

少なからずあったのだと思います。

 

 

この本を読んで思うことがあります。

人というのはその決断を失敗すると

なにかとその出し抜けた人のせいにするきらいがあるのです。

いわゆる北風の人たちがそれでしょう。

 

 

どうやら本中には彼らはその決断を

後悔したような旨が出てくるのです。

そりゃあそうでしょう。

手元に置いておけばもしかしたら(?)

繁栄に拍車がかかったでしょうからね。

 

 

でも、私には喜兵衛がそれにとどまるような

人間ではないように思うんですよ。

なぜならば、彼の探求心、人好きさ…

それが北風の枠には収まらないと思うんですよ。

どれが止めたところでこういう人って

必ず外の何もとらわれない世界に行くと思うんです。

 

 

この巻に関してはあまり喜兵衛を追いかける部分は

少なく感じるかもしれませんね。

歴史的背景の解説に終始する部分も

見受けられますので。

 

 

でも、日本の本格的な地図を作った

大家でもある伊能忠敬と

喜兵衛が接点があったことにも驚きですし

(ただし本格的なつながりにはなりませんでした。

二人の考え方に相違があったためです)

あまり家としては裕福ではなかったがゆえに

伊能家の人がへまをやった際に

(いわゆる投機に失敗しています)

そこから縁を切るという行為をしたことに驚きでした。

 

 

確かに投機の失敗となりますと莫大な損失になることも

ままありますからね。

仕方のないことだとは思いますが…

それも「その家」を守るためだったのでしょうね。

 

 

これで、残すところは2巻となりました。

実在の彼はどうなったかについては知っています。

そして、彼亡き後の展開も。

著者は、どう彼を描いていくのでしょうね。