超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【危険を冒して無実を勝ち取る】コーネル・ウールリッチ『黒衣の天使』

何とか心が落ち着いてきたかな。

やっぱり掃除をすると安らぐね。

 

 

 

 

 

 

 

そんなはずない!!

それは夫婦に訪れた

しあわせな生活の終焉でした。

 

ある日を境にその夫婦の関係が

不自然なものになっていくのに彼女は気づきました。

どうやらほかに女性がいるようで…?

 

そしてその女性の正体をつかみ

会いに行こうとしたところ

その女性はすでに何者かに殺されていたのです。

 

そして、一番の疑惑をかけられたのは

その夫であるカークでした。

 

だけれども彼はやるはずがないのです。

しかし圧倒的に不利な状況しか

彼にはなくて…

 

感想

この女性、向こう見ずで

時に危険な目にも合うけれども

愛するものを救うための度胸は半端ないです。

 

今回のテーマは被害者が持っていた

Mのイニシャルを持つ男のリスト。

 

それぞれの男にそれぞれの物語がありますが

最初の男ほど哀愁を誘うものは

ないでしょうよ。

 

今回の被害者は女をとことんまでに武器にし

結果的にお金を巻き上げることに

長けた女性でしたが

リストの最初の男性は実は名前が消されているのです。

 

なぜかって?

彼女にとってのブラックリストに入ってしまったのです。

要するに惚れすぎてもはや手に負えなくなってしまったわけ。

 

もともとこの男性はそこそこのいけてる男でしたが

ホの字になった結果、飲んだくれの廃人に

堕ちていってしまったのです。

 

彼の物語が終わる時が

かなり切ないんですよね。

彼女の死=そういうこと…ですから。

 

あとは話を聞きに行ったら犯罪の片棒を

担がされる羽目になったこともありました。

結果的に不運なこととして逮捕こそ免れましたが

本当彼女(アルバータ)は無理をしすぎなんだよね…

 

またある時はなかなかにブラックな男に

惚れられてしまうことも…

これもかなり危険な目に遭いそうになりますが

なんとか事態を回避することができています。

 

さて、今回の事件の真相ですが…

かなり悲しいものとなっているんですよね。

ただし、今までのシリーズの様にはあまり隠されておらず

該当の人物の調査の際に

明確にその人からは不自然なワードが出てくるので

もしかして…と思うことができるのです。

 

なので今回は意外性は

あまりなかったなと思いましたね。

でもなかなかスリリングでよかったですけれどもね。

 

おわりに

昔の本のため文章が古めかしい(笑)

まあこういうの、実は別のシリーズですでに当たっているので

あまりつらくはなかったですし

こういろいろ読んでいるとそういう文章にもあたります。

 

意外に事件解決前ぐらいの描写が

えぐかったりするのよね。

そしてあまりにも運命は残酷よな。