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【途方もない者を引き揚げろ!!】クライブ・カッスラー『タイタニックを引き揚げろ』

明日から元の顔にもどります。

カオスな部屋も片付いたのでヨシ!!

 

 

 

 

クライブ・カッスラー『タイタニックを引き揚げろ』

タイタニックを引き揚げろ
クライヴ・カッスラー

新潮社 2007年05月

by ヨメレバ

 

 

 

 

タイタニックに隠された秘密

なぜ人々はタイタニックに惹かれるのか。

悲劇のために沈んだからではない人たちが

実は一定数いるということ…

 

彼らはタイタニックのある場所に

軍事方面で有用ともいえるものが

隠されていることを知っていました。

 

ですがそれは絶対に表には出てはいけないもの

なので特に隠された組織のみが

その案件を扱っていました。

 

ところが、いざタイタニックを

引き揚げに行こうとしているとき

どうもどこからか情報が漏れているようで…

 

感想

相変わらずピットの無双は健在だなぁ…

絶対不可能なことを「あえて」やる挙句に

ことごとく成功させるのだから恐ろしいんだよな。

 

もちろん今回のタイタニックの秘めた秘密には

軍事上で大変有利になるものがあるため

無論、今回の敵であるソ連も

執拗に狙ってくるわけです。

 

ソ連側も優秀なスパイを用いて

タイタニック内部であと一歩のところで

船内を掌握できるところまで

NUMAの主要人物たちを追い詰めるのです。

 

ですが…無双はそれもどうやら予測していたようで

そのいやしき魔の手はことごとく

援護の手により打ち砕かれることになります。

 

そしてさらに悪いことにね…

今回の黒幕とも言っていい存在は

実は完璧にアメリカ側に踊らされていたのよ。

 

ちなみにもちろん彼は諜報員だったため

もしもソ連にはとうに粛清対象として

入ってしまっています。

 

まあ彼の残された選択肢は

もうお分かりですね。

 

それと実を言ってしまうと

このタイタニック線上の攻防戦で

このお話は終わりではないのです。

 

まあページ数をうっかり見てしまうと

どういう展開かは見えてしまうので

ここではあえてはお話しません。

 

無双に定評のあるピットは

それだけで無双を終わりには

しなかったということです。

 

余談ですが、今回身の程知らずといいましょうか…

ピットに宣戦布告をした者がいたのです。

その圧倒的存在感に嫉妬もあったのでしょうね。

 

しかしながら特権的立場にいれるのが

ステータスと思っていた彼は

結局のところ今回のある出来事で

完全に心を壊されてしまいます。

 

そりゃあそうですよ。

愛する存在がいたのにかかわらず

実質その特権任務に取りつかれ、

最後は燃え尽きて壊れてしまったのですから…

 

ちなみに彼の愛する存在は

彼女もわけあって結構壮絶な体験をしていますが

その結果、本来の自信を取り戻しています。

 

そう思うと対照的ですよね…

一人は壊れ、一人は壮絶な経験をしても這い上がり…

この作品のサブ的内容がこれだと思うの。

結構読んでいてああ…と思ったもの。

 

おわりに

この女性…ダナが人としての自信を取り戻したのが

よかったなと思いました。

 

本当屈辱的な扱いを受けそうになったのに

こう思えるんだからね。

壮絶な体験を潜り抜けた人間は、強くなるんよ。

 

そしてピットは…

相変わらずよね。

そしてずらかりよったぞ…