超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【その災いは移動式】小野不由美『残穢』

久しぶりにここに戻ってこれました。

ようやくだね。

部屋の穢れをきれいにしてたものでして。

 

 



小野不由美『残穢』

残穢
小野不由美

新潮社 2012年07月

by ヨメレバ

 

 

 

 

その部屋に気配が…

始まりは住んでいた部屋に感じていた違和感でした。

誰もいるはずがないのに、足音がするのです。

 

そしてだんだんとその気配は濃くなっていくのです。

このままでは精神衛生上よろしくない。

なのでこの部屋の住人は転居を決めました。

 

しかし、どうもこの部屋

以前も同様のようなことがあったようです。

そしてその原因を知ろうとして

この部屋の住人はある人へ手紙を託したのです。

 

感想

この手のジワジワくる系のホラーは好きだねぇ。

うひっ!!となってその日中後ろが気になる系の

作品は時にきつく感じてしまうものでしてね。

 

岡谷マンションという怪奇現象が相次ぎ

転居が絶えないマンションの裏に隠されていて

なかなか壮絶なそうなるまでの歴史。

 

まあ元も子もないことを言ってしまえば

今私がこう住んでいる土地だって

えらい前までさかのぼればそういうことって

まああると思うんですよね。

 

まあそれが今現在、この作品の様には

あからさまに出てこないだけでね。

 

どうしてこのエリアだけこんな目に遭うかといえば

ある「場所」で起きたあまりにもむごい事件が

もたらしてしまったものでした。

 

なので詳しく知りたいと思った関係者が調べたものは

そのある場所で起きたことから伝染して

増大したものの一部だったわけです。

 

そう、ある種の穢れの場所へと

踏み入れてしまったがゆえに、一部の関係者は

穢れに感染してしまって

負を撒き散らしてしまったということ。

 

なので序盤に出てくるいわゆるゴミ屋敷というのが

印象的な家があるのですが

実はその家がゴミ屋敷なのは意味があったそうな。

 

どうも何かを避けようと「わざと」

そうしたのではないかと思わせる事実が出てくるんですよ。

さすがの変な人でもそれは恐ろしかったんだろうね。

 

ちなみにそのすべての根源の関係物を

所持したものももれなく災難に見舞われています。

まあ受け継いだ物がよくなかったんだけどね。(刀)

 

斬り合いではないのですが

いわゆる争いごとがゆえに人死にが出ています。

まあどこまで「触れてはいけないある家」は

悪い影響ばかり持ってくるんだか。

 

そしてその根源はどうなっているのか…

 

おわりに

結末部分はご都合主義に映っちゃうかもね。

だけれどもその人たちはさ、本来は何の罪もなくて

ただ一時期「だけ」そこに住んでいたのみ。

なんでとばっちりを受けないといけないんだか。

 

ただし結末を読んでいくと…

ンン~!!

 

 

おしまい