超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【人が人では…ない】鎌田慧『ドキュメント労働者!』

涼しいな…そして、どこか寂しいものだ。

もっといいことがあればいいのにね。

うん…

 

 

 

 

鎌田慧『ドキュメント労働者!』

ドキュメント・労働者!
鎌田慧

筑摩書房 1984年07月

by ヨメレバ

 

 

 

 

不条理との戦い

今もこういった不条理はまだまだあります。

根本的にはやはり上に立つものは

まだまだ労働者層の人を

駒にしか見ていない場合もあるようで…

 

あ、ある大企業に関しても

結構ケチョンケチョンに書かれています。

そりゃあそうでしょうね。

この時代のときはね…

 

感想

今回、画像は文庫版の方を

借用させていただきました。

大体似た感じのデザインです。

あしからずご了承くださいませ。

 

本当にしっちゃかめっちゃかだなこれ、

と思ってしまいました。

 

もうね、こんな状態の環境だったら

人は何もかもも殺されてしまいますよ、と。

 

特にひどかったのが

特殊な成分を扱う会社の

あまりにもひどい環境ね。

 

そこに対して防御体制というのが

あんまりにもざる過ぎてですね…

絶句でしたわ。

 

そして亡くなった労働者の

身内の人が出てくるのですが

これまた目も当てられないのよね。

 

まずえらい外見になるという成分が

出てきた時点で真っ青ですよ。

そもそもこれじゃあ人柱じゃねーかと

思いましたもの。

 

あとは後半に出てくる

やっぱりか、と思えるような

企業と地方自治体の真っ黒な癒着とかね。

 

ふつうは許されてはいけないはずなのに

便宜を図ってもらうというのは

権力のある人たちは箔が付くのか(?)

大好きなものだから愚者はホイホイ乗っかっちゃう。

 

それがどれだけの血を流させてしまうかも

知らずにね。

 

結局それらの案件というのは

それはそれは壮絶な労働者たちの戦いによって

判明したことで

誰もが戦うということを選ばなければ

決して表には出てこなかったことでしょう。

 

で、いつの時代もこういうことをすると

徹底的に排除をする輩というものが

いるものなんですよね。

 

この本中の時代はええ、あの自由業さんが出てきます。

今これやらかしたら絶対アウトというやつね。

もうご法度でしょうよ。

 

それが当たり前に企業側の切り札として

使われてしまっている時点でいろいろ内情は

お察しなのかもしれませんね。

 

だけれどもそういったアウトな輩をも

切り抜けて様々な不条理と戦っているのです。

その結果、勝ち抜けていること。

 

もしもこの行動がなければ…

今は恐ろしいものだったかもしれませんね。

 

おわりに

やはり単純作業というのは

人を壊してしまうものなのでしょうよ…

同じ体勢が続くから体も壊れてしまいますし。

 

実はこの中に私の知っている場所が出てきます。

知らない名前なので現存しない?と

思っていたら現存します。

 

そんな壮絶なことがあったとは

知りませんでした。

え?ここそんなところだったっけと思いましたので。

 

結構気分の悪くなる描写があります。

読む際はご注意を。