超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【誰もが知るであろうこの作品には…?】府川源一郎『「ごんぎつね」をめぐる謎』

あることを忘れました。

やらかした。

きちんと後程対策します。

 

 

 

 

「ごんぎつね」をめぐる謎
府川源一郎

教育出版 2000年05月19日

by ヨメレバ

 

 

 

 

誰もが知る作品

おそらく内容ぐらいは知っているのではないでしょうか。

私の時代にも教科書に載っていたのは知っていました。

ただし、学年がどうもよくない時期の時のなので

おそらくそれ以前に読み聞かせか何かをされたのではと

推測していますが…

 

そんなこの「ごんぎつね」

実はいろいろな事実があるのですよ…

 

感想

まず驚いてしまったのは、どことは明記は避けますが

実は恩師の名前が出てきます。

なにかとこじらせの人生だった私ですが

ある時期たった2名、恩師と呼べる方がいました。

その1名がこの方です。

 

家庭事情もあり、いろいろとこじらせた私を

見捨てずに目を向けてくださった恩師です。

拗らせだったけど、学校だけは行けていたので。

 

と、話は外れましたが

本編の感想へと参ります。

 

まず、この作品ですね…

他の人の手が加わっているため、本来の作者(新美南吉)の

意図したものとは異なるものとなっています。

 

え、と思うでしょ?

実はそれが事実なのです。

しかも少しばかり修正した部分に不備の部分もあったために

風景にも不自然な点が出てきてしまっているのです。

(兵十の家は貧しいはずなのに、その描写では敷地が広くなってしまっている)

 

それと場合によっては最後の描写も不自然になっており

まったく著者の意図する描写が

伝わらなくなっている場合もあるのです。

 

まあ、結末はここでは語るまい。

人の世界と、獣の世界には

ある種の壁が存在するんだな、という

不条理を感じるわけでして…

(この間の不条理は多少は小さくなってもなくなりはしない)

 

それと後半には教科書の教材としての

「ごんぎつね」という扱いも出てきます。

本中では討論形式で授業が進められているのですが…

 

常々無学な私は感じるのですが、

国語の子の授業って正直疑問しかないのですよ。

おそらく様々な考えの人がいて、

そういうのを知るという意味もあるのでしょうが…

 

この意図することって答えがないんですよね。

 

これはSNS上で誰かは失念しましたが作家さんが嘆いていたことで

よくテストで「~思ったでしょうか」という設問が出てくるでしょ?

その答えにあったことがその作家さんは「そうじゃないけど…」という感じの

つぶやきをしていたのです。

 

そんなの著者しかわからないやん。

下手したら著者も重みを置いてないかもです。

なので結構不毛なことだと思うのです。

 

終盤では日本と海外の考え方の違いを踏まえた解説もされています。

この手の作品が海外には確かに少ないですよね。

まあ、私は死で終わって救いのない作品は

正直苦手です。

 

そこで終わって手が施せないからね。

 

おわりに

思わぬ事実に驚きますが、

手が加えられてなければおそらく有名にもならなかったのでは。

ただし、それと犠牲に時代背景も

失われていますが。

 

実はごんぎつねは彼が18歳の時の作品だそうな。

…才能ある人だったんだねぇ。

(ですが結核により早世しています)

 

おわり