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【環境を変えるのには痛みも必要】熊沢誠『リストラとワークシェアリング』

ここ数週間、まじめに行っているような気がする。

ちゃんと体も締まってきているけど…

課題は背中だな、もっと鬼にしたい。

 

 



熊沢誠『リストラとワークシェアリング』

リストラとワークシェアリング
熊沢誠

岩波書店 2003年04月

by ヨメレバ

 

 

 

 

いまだに根深い問題…

ある日突然、自分がいた「場所」がなくなる…

それはすなわち、糧をなくすことを意味します。

そうです、リストラです。

誰もが遭いたくない、あいつです。

 

その解決として挙げられているのがこのタイトルの後半

だけれども、新たなものを導入するには

一筋縄ではいかないのです。

 

感想

この本を読んでいて思うのは、本当世の中のシステムが

変わるということはいかに困難が伴うか、です。

そして複合原因だからこそ、厄介だということです。

 

まずリストラに関してはね…

企業努力をしろ、というのが第一ですけど

これはそうも言っていられない不可抗力という代物

(例えば扱っているものが昨今の戦争等で扱いにくくなったりとか…)

があったりして利益が落ちてしまわざるを得ない場合もあるのです。

 

あと最悪のケースとして企業が怠慢なことやらかしたとか。

怠慢なことをした結果利益が落ちる。

そしてそのとばっちりは労働者に行ってしまうのです。

で、人員削減となる。

 

ですが…企業は「あり」続けるのです。

人員削減しても。

部門を縮小しても「ある」

そしてニーズがある、つまりサービスを提供し続けなければならない。

 

で、それを同じエネルギーでやるのに人員は…

はい、その先はわかりますよね。

なので刹那の対策なんですよ…

 

その解決策として「ワークシェアリング」という

方法が出てきているのです。

なぜこの方法が出てきたかというと

いわゆる過労対策でもあります。

 

それと、労働機会の提供という点でも。

だけれども労働者側も企業側でも

おそらく今でも結果は芳しくなさそうです。

 

その原因としてはやはり「痛み」を

伴いたくないからでしょう。

賃金面のそれは生活にかかわりますので

痛みとしてはなるたけ体感したくありませんからね。

 

だけれども、果たして人員削減優位の

働きのあり方がいいといえるのでしょうか…

運良く残ったとしても、人員が減るということは

労働力が減るということを意味します。

 

そしてやはりその結果は…なので

なるたけ人を減らさない対策は

必要なのかもしれません。

 

もっともそれを達成するにはいわゆる非正規労働の人たちの

まっとうな賃金を約束しなければなりませんが…

まあ本当に困難だと思います。

理由はありすぎて…

 

おわりに

まあ、読んでいて気持ちが重くなるものでしたよ。

この本20年近く前に描かれているのにね。

それなのに過労死の問題も解決されやしない。

まだまだこれらの問題は根深いんだろうね…

 

ただ、人員削減第一選択には

未来は訪れないだろうね。

あと、追い出し部屋とかやっているうちは

一生改善なんかされねーよ。

人を何だと思ってるんだか。

 

おわり