超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【奇書がきたぞ、奇書が】澤村灌 高儀進編『笑いの遊歩道』

明日からまたいつもどおり。

単調だ、でもな

そう思ってはいけないんだよ。

 

 

 

 

澤村灌 高儀進編『笑いの遊歩道』

笑いの遊歩道
澤村灌/高儀進

白水社 1990年03月

by ヨメレバ

 

 

 

 

これはとても奇妙

一旦はまれば楽しいけれども

苦手な人はとことん苦手であろう作品ですね。

 

なぜならば、結末まで読んだところで

意味を見出せない作品が結構出てくるから。

下手すると何これ?で最悪終わります。

 

まあそういう作品だからこそ

いろいろ解釈できるのですが

完全に意味のある作品がいい!!

という人は回れ右よ。

 

ここにあなたの求めている本はございません。

 

感想

狂っている作品系が好きだなぁ。

金魚狂が出てくる作品とかね。

 

しかもその飼われている全数がね

なかなかに途方もない数なのよね。

万単位ときているのだから大変。

 

しかもその金魚を飼うために

プールまで犠牲にしているのだから

まあ狂いっぷりは半端ないということです。

 

まあそんな男のお話だ、ということ。

でも巻き込まれる側にはたまったもんじゃねぇ

(管理係はそのせいで結婚が破談になった)

というのがこの作品のキモかね。

 

あとはずるいことを考えていると

まあうまくはいかない好例というのもあります。

「ミンズ氏といとこ」という作品。

 

このいとこ側が何とかミンズ氏に遺産を

相続させてもらおうと子供をだしに使って

その計画を成功させようとしますが…

 

ところが残念です。

もうその作戦ですでに「おしまい」です。

そして地雷もさっそく踏み抜いてくださっているので

戦わずして終了と相成ります。

 

もうこの作品は滑稽すぎてね。

 

あとけっこうな風刺の作品もあって

「道義心」という作品がこれに該当します。

 

いわゆるその人たちが「弱者」とみなす

女性をどうにかして手助けしたい女性たちの

お話なのですが…

 

これって女性よりも案外

男性の側がその糸口を見いだせるのかもしれませんね。

まあ、その人が「真の意味で」純粋な糸口を

見据えているという状況に限りますが。

 

これはどの界隈でもいえて

そこに承認欲求とかやってやっているんだという

思い上がりが少しでも入れば、やはり見抜かれるのですよ。

 

だからこそベティーは最後にあの振る舞いを

行ってしまったのでしょう。

で、それすら気付かない女性たちの滑稽さ。

 

他にも退避狂のお話とかあるけど

あまり話しちゃうと面白みにかけちゃうので

今回はここまでにさせてもらうぜ。

 

おわりに

まあユーモア系は本当苦手な人は

とことんまで苦手にすると思うね。

これは仕方のないことだと思うな…

 

だけれどもはまると面白いのが多いので

意味を見出せない作品とか

問題ねーぜという方はぜひに。

 

 

おしまい