超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【女は、自分の存在を捨てた】コーネル・ウールリッチ『黒衣の花嫁』

明日からまたいつも通りいくんだよね。

鼻の調子も戻ってきました。

何だったんだろうね?

 

 

 

 

コーネル・ウールリッチ『黒衣の花嫁』

黒衣の花嫁
コーネル・ウールリッチ

早川書房 1983年08月

by ヨメレバ

 

 

 

 

男たちが女の手にかかる

なぜか男たちは一人の女によって

次々と命を落としていくこととなります。

 

しかしながら、どうして彼女はそうするのか?

それはまったくもって不明でした。

 

だけれども、殺人を重ねていくうちに

どうやら彼女を知るものがいたようで

そこに何らかの糸口があるようですよ…

 

感想

謎という霧が立ち込めている作品、

というのも悪くありませんね。

 

まあ短気な性格の人にはこの作品

向かないとは思うんですよね。

 

なぜかって?

彼女が殺人という凶行を犯した理由は

最後の方まで明らかとはなってこないからです。

 

もちろん、故なく殺したわけではなく

この被害者たちにはある種の接点があるのです。

ただそれは最後まで見えてこないだけということ。

 

ただ、最初の方はうまくいったと思っていた

復讐計画(一応目的は復讐です)なのではありますが

第3の殺人で実は化けようとしている人間が

偽物であるということを危うく看過されそうになります。

 

ある種の無垢な存在ですね。

そう、その被害者は子持ちだったんですよ。

この殺人に関しては結構大掛かりな撒く作戦まで使い

相手を殺害に至らしめています。

 

そして第4の殺人では

確実にこの女性を知る人に出会ってしまいます。

彼は彼女を何とか追い込もうとするのですが

さすがに彼女もそうはさせまいと抵抗します。

 

その結果最終的にはこの男も

殺すことに成功するのですがね…

 

この作品に関しては本当終盤の

大立ち回りがすべてといっても過言ではないので

あえて仔細には

ここでは感想は延べないでおきたいと思います。

 

ただし、女の犯行のいきさつを知った先に

かなり思わぬ事実が出てきたりします。

 

それはある種、女性の心を打ち砕くには

十分な代物になってしまいましたね。

 

それともしもですが彼女が

あるものにさえ関わらなければ

復讐の鬼にはならなかったとは思います。

 

おわりに

物語にはifというものはありません。

彼女の置かれた状況は同情するには

余りあるものではあります。

 

だけれども関連したものが

とっても悪かったんだよね。

それさえなければなぁ…