雪はもう降ってはいないけれども
まだ少しだけ残っていますね。
そして朝寒い…
喪服のランデヴー 早川書房 1976年04月
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愛しき人は…
それはマナー違反がもたらした
あまりにも悲惨な出来事でした。
その瓶は愛しの人を直撃し
彼女はあっけなくこの世での生を終えました。
防ぎようのない悲劇でした。
その瞬間、男は鬼へと変貌しました。
まるで獲物を求める豹のごとく
航空会社に忍び寄り
ついぞ念願の物は手に入ったのです。
狙うべく獲物は、5人。
感想
とことん救われない作品、
そして結末に関してもあまりにも
悲しすぎる作品となっています。
いつもの幸せな時間が永遠に来なくなった
悪夢の事故。
事の真相は飛行機からのポイ捨てという
今では考えられない最低の行為でした。
こんな愚行のせいで彼女は永遠に
いなくなってしまったのです。
そこからその男…ジョニーは
復讐の鬼へと変貌し、
関わった5人の男の大切な存在を
奪うことに執着していくのです。
しかしながら、この事件の異常性に
気が付いた一人の刑事がいました。
ただ、少々優柔不断なのと
へっぽこ気味なところがあり
なかなかこの復讐鬼のしっぽをつかむまでに
苦労させられています。
ちゃんとこの復讐鬼は
やる行動をレベル分けしているんですよね。
大切なものを失わせるは共通していますが
1人だけ、扱いが強烈なのがいます。
つまりそれは…ということなのです。
ちゃんとこのくだりは後半になって明らかになっており
こういう行動を復讐鬼に取られても
一切文句は言えねぇなと感じました。
よくあるクズの行動パターンと一緒だもの。
なんでこういうやつって
悪事を吹聴するんだろうねと
つくづく感じましたもの。
(ほかのターゲットになった男が証言してるため)
そしてついに最後の時がやってくるんですよね。
そう、復讐の鬼であるジョニーは
もうこれに手を出している時に狂ってしまっています。
この男を何とかして捕まえるために
ある行動に出るわけですよ…
結局その復讐はほめられたものでない挙句
犯罪ですからね…
なので…
おわりに
前作といいこの作品といい…
無力感が最後に覆うんですよね。
ifであってほしいとここまで思いたくなる
作品はそうそうありませんでしたね。
ま、5人のターゲットのうち
1名に関しては言葉は悪いけれども
「ざまぁ」ではありましたが。
(しかも裏切りまでやっていたのでさらに)