明日もしっかりと行く。
積み重ねていくしかないんだ。
泥臭く、みっともないけど生き抜いていく。
ズッコケ家出大旅行 ポプラ社 2005年03月
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もう耐えられないってば!!
きっかけはハカセに起きてしまった
あまりにも不条理な事態でした。
彼は興味のあるものにはまっしぐらです。
だけれどもそうでないもの、
例えば学校の勉強はそれなりでしかないのです。
そして何もしない(?)妹よりも
通信表の成績がよくなかった彼は
スパルタで有名な塾に強制的に
行かされることとなってしまったのです!!
嫌だいやだ、そんなの嫌だっ!!
しかし一人での家出ではありませんでした。
無論、あの子たちがやっぱりいるのです。
感想
家出はほめられたことでは決してないけれども
これは家出したくなるほどにひどいことよ!!
しかも不意打ちという
ハカセにとってはあまりにも不条理な事態に
巻き込まれてしまうというね。
これは立派な抵抗案件よ。
ただ、ここは優しさというか
うかつに誘拐案件にされるのを
嫌ったのかちゃんと置手紙は
作られていました。
2名だけ。
そうでなかった1名は…
おわかりですね(笑)
最初から実はピンチに見舞われます。
同級生に姿を見られかけたからです。
なんとか隠れて回避はしたのですが…
そして岡島駅から姫路に向かおうと
途中で時間をつぶしている途中に
思わぬ事件に見舞われてしまうのです。
ハチベエが釣りをしていた時に
一人の女の子が川に落ちてしまったのです。
しかも悲しきかな、親御さんは泳げなかったのです。
救ったのは、女の子に弱い(!)
ハチベエでした。
こういうのには手が早いんだよなぁ…
その後に姫路行きのにのれたと思ったら…
焦って乗ったがゆえに別の方向に
行ってしまうことに。
思わぬ事態でしたが別の楽しみを見つけて
なおかつちゃんと野宿もできたのです。
そしてある幸運に恵まれ
ついに目的としていた
大阪へとつくのですが…
あまり仔細に紹介しすぎましたね。
やっぱりこの点はこの3人らしく
必ずハチベエはどこかでトラブルを持ってくるんです。
ま、そういう役回りだからしゃーなしだけれどもね。
その後もまた興味深いことが続きますが
あまり触れないほうがいいね。
結構危険な目にも遭っているので…
おわりに
この本で印象的な場面があるの。
この時系列だとね、まだインターネットは
今のようにサクサクとはいかない時代でした。
だから三人組を探そうとした親御さんたちは
メールアドレスに添付する際に
画像を適当に切り抜いています。
画像は読み込みに時間がかかるんですよ。
だからこそ形式は大事だったんです。
多分そんなに画像もきれいじゃなかったはず。
でもたまたま書き込みがもとで
彼らの足取りはつかめたの。
まだまだ正の方向で動いていた時代ね。
今はもう無理だよ、何されるかわからないから。
そういう意味で考えさせられる本だよね。
ただ、登場人物の一人が
ちゃんと幸せな道を歩めたのだけはよかったと思います。