超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【悩んだものたちに光を】伊吹有喜『BAR追分』

とてもリラックスできる時を過ごしてきました。

やっぱりいつもと違う日常っていいよね。

さあ、明日からまたいろいろとやっていこう。

 

 

 

 

伊吹有喜『BAR追分』

BAR追分
伊吹有喜

角川春樹事務所 2015年07月

by ヨメレバ

 

 

 

 

心の悩みを持つものが今日も…

人生に悩んだとき、

だれかがいてくれると助かりますよね。

何もできなくてもいい、その言葉だけでも励みになる。

 

そんな場所がBAR追分でした。

昼はバール追分、夜はバー追分。

2つの違った顔を持つのです。

 

そして今日もまた、だれかが

やってきたようですよ。

 

感想

つかれているときに読みたい小説ですね。

なんか行き詰まったときに

寄り添ってくれる、そんな作品。

 

プロローグの人は海外赴任に行くか

とてもとても悩んでいました。

だけれどもそれを断ってしまえば

もはや職はなくなってしまいます。

 

それをいまだに愛する家族にすら

言えませんでした。

 

ところがこのお店に来て、温かさに触れた結果

彼は勇気を出してその現状について

話し合うことができたのですよ。

 

その結果はここで聞かないでね。

野暮っていうものよ。

 

本編に入ってから面白いのは

私にもいる推しが関わってくる作品です。

しかもかなりのガチ勢となっています。

(自己資産を全力投入するほどに)

 

私は推し活に関してはささやかになのです。

その人には大事な長い付き合いの推しさんがいるので

さすがにその人の関係は尊重したいですしね。

 

推しに邁進する彼を先に結婚した妹さんは

あまりいい目では見ていないようです。

なんのために都会に行ったのかがわからないでしょうから。

 

だけれどもたとい後ろ指をさされることでも

世間に迷惑をかけてないのならばいいのでは?

と個人的には思うのです。

 

ちなみにですがこの作品は

終盤に衝撃的な事実が出てくることになります。

人によっては発狂クラスね。

 

でも彼は本当に推しを愛しているからこそ

さわやかにその今後を祝福したんだ。

 

確かに推し活がなくなるのは痛いけれども

実はもっと大切な推しを手に入れているの。

 

美味しい食事があって人が優しい

バール追分という素敵な場所をね。

 

何だろうね、優しい世界。

現実にももっともっとあっていいはずなんだ。

私の推しの世界にもあってほしい。

(推す人たち時にマナー悪いんだよ…)

 

おわりに

ここでは紹介しなかった(意図的)な作品があります。

それはとある芸術家のお話。

 

彼はかなりニッチな芸術を扱うがゆえに

婚姻関係も請われた挙句

家族からも疎まれてしまいました。

 

だけれども、実はそんな彼を理解している

飛び切りの美人さんがいたんですよね。

 

でもこの人にもある秘密が…

 

ここまでにしておくね。

そう、愛の形は人それぞれ。

確かにそれはイレギュラーかもしれない。

 

さすがに適齢年齢外のそれはいけないけど

このケースはそうでないです。

否定する人はいるだろうけど

こんなちょっと不思議な関係も悪くないのよ。

 

みんなちがっていいと思うのよ。

それが明らかに歪な犯罪要素を持っていなければ。