超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【濃い事件だな…】二階堂黎人『ラン迷宮』

明日も行くことになりそうですね。

というかまただよ、まったく足休みが

取れない件。

 

 

 

 

二階堂黎人『ラン迷宮』

ラン迷宮
二階堂黎人

講談社 2014年04月

by ヨメレバ

 

 

 

 

またもや事件に立ち向かう…

そう、二階堂蘭子は息子ができたので

探偵業は実質お休みなはずなのです。

 

で・す・が。

それなのに関わらず依頼をしてくる人は

相変わらずいるわけでして。

 

今回はそんな事態になった

3つの事件がでてきます。

3つ目は蘭子が直接奇怪な事件を

調べるように言っていますが…

 

感想

…やっぱり尾は引いているんだねぇ…

ちょこっとしたほうで書いたのですが

著者は燃え尽きてしまったのかもしれませんね。

 

なのでこれ以降の作品は

言葉は非常に悪いとは思うのですが残滓という

感じが否めないのかもしれません。

 

それと著者の醍醐味は長編、超長編に一番活かされ

短編・中編だと肉付けの蘊蓄(?)を割かないといけないので

やはり物足りなさを覚えてしまうのかもしれません。

 

ですが、2作品目の「蘭の家の殺人」に関しては

なかなかよかったとは思いますね。

 

自分の婚約者の家に関しての調査を依頼してきた

人から始まる12年前に起きた

奇怪な毒死事件がキーとなる作品です。

 

この事件に見舞われた夫婦は大変に奔放が過ぎ

特に夫のほうはまあいろいろと女性関係で

派手にやらかしていたので毒殺されたのでは(?)

と思われているようです。

 

だけれどもね、この裏側には

あるとんでもない事実が出てきているんですよね…

 

実際に1例犯罪が隠されており、

今回の十三回忌のときに

普通の人の面をしたカマキリ(!!)は

ある人間へと牙をむくこととなるのです。

 

まあ、それに関しては実は蘭子があらかじめ見抜いており

それは未遂へと終ったのですが…

 

で、これだけでは実は終わらないんですよ。

確かに、そいつが犯人なのですが

まだこれ関係でいい思いをしようとしたハイエナや

それに加えた衝撃的な事実も出てきます。

 

あ、後者のほうが大事なところよ。

ハイエナはまあ罰が当たりましたねぇ

としか思わないので。

 

ただしこれらの事実が判明したところで

もはや何もできないことが事実でしょう。

せいぜい関係者の人はその恐るべき事実を胸に

生き続けなければいけないということのみ。

 

それはその罪を痛烈に感じるのに

余りあることでしょうよ。

 

あ、あと最後に

ラストの作品もちょろっと。

 

パッと見また怪物来たのか?と思うでしょう。

確かにそうなのですがあの作品のようなものとは

著しく異なります。

 

それとその周辺で起きた殺人事件は

きちんと犯人が存在しますので。

 

まあ後味は最悪だったけどね…

なして変な思想に人は狂うのかねぇ。

 

おわりに

うーん…テイストが明確に変わってるのよね。

それ故にこのシリーズからはうっかり間違っても

読んでほしくないところです。

 

ちょっと調べればわかるから

シリーズはちゃんと順番に読んでね!!

中の人との約束だよ!!

 

それならばああ…と割り切れると思うな。

 

おしまい