超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【忘れることは大事なこと】ジル・プライス バート・デイビス『忘れられない脳』

 

今日こそ普通にいける日だ。

毛刈りもしてさっぱりしたし、

思いっきり頑張ってくる。

 

 

 

 

ジル・プライス バート・デイビス『忘れられない脳』

忘れられない脳
ジル・プライス/バート・デーヴィス

武田ランダムハウスジャパン 2009年08月

by ヨメレバ

 

 

 

 

もしも記憶が消えないと…

忘れるということがない世界観…

あなたはどう感じますか。

 

それがポジティブな方向の記憶だったら

忘れないことはあなたにとってプラスに働くはずです。

それを思い出すたびにニヤニヤ出来ますからね。

 

ですが…その忘れられな記憶が

ネガティブなものだったらどうでしょうか?

叱られたり、理不尽な思いをしたり

いじめられたり…

 

それが思い出すたびに鮮明に何もかも思い出される

状態…あなたは耐えられますか?

 

私は…無理ですね。

多分死を選びかねないです。

 

感想

そんな人が実は現存しているのです。

彼女は8歳にその力を自覚することになりました。

 

これだけ見ると、彼女はさぞかし勉強ができたのでは?

と思われることでしょう。

 

その答えは残念ながら、ノーなのです。

記憶はできるけれども

自発的に覚える行為に関してはからきしダメ。

 

なので彼女にとって黒歴史(?)であろう学校時代に

実は彼女、暗記物のテストで落第点を取ってしまっているのです!!

そう思うと人って都合良くできていないものですよね。

 

そして忘れられない記憶は彼女にとっては

残念ながら負の側面のほうが大きかったようです。

 

ここで感想の前の文を振り返ってみましょう。

忘れられないということは、いいこともあるけど

悪いこともあるということ

 

そう、彼女は結構人生において

悪い方面のほうも多かったので

結果的に記憶が彼女を縛り付けてしまったのです。

 

それと記憶も成長とともに進化していきます。

彼女は2回、その記憶の成長によるメモリーバンプに

苦しめられることになります。

 

脳の成長痛という感じなのかな…

だけれどもそれは彼女にとっては苦しいものだったろうな…

 

この本の中に、私が共感できることが2つありました。

まあわかるでしょうが私はこういう記憶の力はありません。

ただし結構な人に「よく覚えているね」といわれることはあります。

 

その中の1つ目がものの収集癖でした。

他の人はそういうことをしないので私だけか…と思ったら

そうではなかったようですね。

(ただし彼女のようにことあるごとの収集癖はありません)

 

2つ目は日記等に記録する癖。

あ、これもすでにそうですね。

 

成長を感じるとともに、

これをやると無駄なこと考えないんですよ。

彼女の場合は記憶が暴れまわらないようにということですが。

 

そう思うと読書も音楽鑑賞も筋トレも

無駄なことを考えないようにの一環なのかもな…

 

おわりに

彼女は結局「忘れる」ことはやはりできないままです。

ただし端折りましたが、短い間のパートナーの存在が

彼女を変えたのだけは確かです。

 

忘却って、すごいことなんだなと思う。

ネガティブな場合は特に。

 

おしまい