超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【別れの時は来る】矢田てい子『はるぴどんの丘』

 

今日は雨なので待機となります。

明日は何とか大丈夫かな…?

 

 

 

 

はるぴどんの丘
矢田てい子

筑摩書房 1976年06月

by ヨメレバ

 

 

 

 

きつね一家が目指す場所は

一つのつがいとその4匹の子供たちがたどる

成長までの物語です。

 

初めての遠出、そして表題の「はるぴどんの丘」に

ついに到着することになります。

そこで楽しい日々を過ごす子どもたちでしたが…

 

感想

この物語はキツネの4兄弟の末っ子で

唯一の女の子のコンコの視点がメインで話は進みます。

末っ子かつ女の子もあって体力は正直あまりありません。

 

それは物語でもちょこちょこ出てきており

なかなか跳躍する行動いうものを

うまく身に着けられませんでした。

 

だけれども彼女はちゃんとはるぴどんの丘で

仲間を助けるために救う道具を持ってくるところまで

成長してゆくのです。

 

この丘は、珍しいことに様々な生き物が

仲良く暮らしています。

なぜかクマがいたりするのです。

でもきつねを襲うことはしないんですよね。

 

ある事情により、この丘には

平和があるのですから。

 

だけれども、やがてその日々は

終わりを迎えることになるんですよね。

どうしてか?わかりますよね。

彼らとて、成長していくわけです。

 

なのではるぴどんの丘の平穏さでは

飽き足らなくなっていくのです。

だんだんと未知の地への興味を起こしていくのです。

 

そして平穏のルールを破った兄弟の1匹は

やがてこの地を去っていくことになるのです。

つまり親離れを示唆していることになります。

 

他の兄たちも愛するものを見つけたりしたり

他のきつね以外の子も未知の地へと旅立ち

この地を後にしていくんですよね。

 

そしてコンコのみがこの地に残されることになります。

だけれども、やがて彼女も本当の意味を

知ることになるとは思うのですよね…

 

おわりに

この本、ものすごくマイナーな模様で

著者名を検索しても機種依存文字が入っているせいで

まあ出てこないです。

 

感想では触れませんでしたが

歌と擬音が特徴的な本でした。

ロープの歌ですね。

 

確かにロープとともにいた仲間はいなくなってしまいました。

ただしちゃんと、コンコの記憶としては

残り続けることでしょう。