超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【災禍の中での事件】有栖川有栖『月光ゲーム』

 

ある効果ってすごいな。

SNSというものはすごい分、

うっすら恐怖を感じるさ。

 

 

 

 

有栖川有栖『月光ゲーム』

月光ゲーム
有栖川有栖

東京創元社 1989年01月01日

by ヨメレバ

 

 

 

 

楽しい登山は、悲劇へと変わる

ちなみにこの本を見ればわかる通り

サブタイトルがついています。

それがどうしてこうなのかはぜひ、

最後まで読んでみてくださいね。

 

意味が分かったときにきっと

何とも言えない気分になるでしょうから。

 

推理小説研究会になし崩し的に

入ることになったアリス青年。

そんな研究会のメンバーとともに

矢吹山に行くことになったのが悲劇の始まりだったのです。

 

感想

今回登場人物が結構多いので状況の把握には

少しばかり苦労させられるかもしれません。

しかもこの山、こともあろうか噴火しやがりました。

休火山のはずなのにおかしいなー…

 

そして下山ルートが塞がれて冷静さを失っていくメンツ

そんな中で起きた殺人事件。

その死体には謎のダイイング・メッセージが残されていたのです。

 

だけれどもこれね、ストレートに解こうとすると

嫌疑をかけられる人が一人しかいないのよ。(女性)

それ故にもう犯人探りは波乱しかないフラグになるわけです。

 

現実に物語中でも何回も

真の犯人捜しでそうでない人を指名したりして

そりゃあ大喧嘩になってしまいますからね。

しかもほぼ閉鎖的空間だからな…

 

ちなみに、この作品は謎解きもありますが

アリス青年は合流してきたメンバーの一人に

ホの字になってしまいます。

 

ところがこの女性は、あるとんでもない行為を

やらかしてしまうのです。

…まあこれは仕方ないよな。

その現実を否定したくもなるだろうし。

 

ただその女性の願いはむなしく

初期に離れていった女性は火山弾の直撃で

亡くなってしまうんですけれどもね。

 

ちなみにこのシリーズの探偵役は

江神二郎という男です。

一応推理研究会の部長ね。

 

ただし、今回の作品ではそんなに大立ち回りは

していないのでミステリーが結構好きな人にとっては

物足りないかもしれませんね。

 

ただし、殺害に至る背景は

確かにそのきっかけはよからぬことだけれども(ここで書いたら消される)

被害者側には明らかに非がありましたね。

学生ノリでも許されるもんじゃないわよ…

 

なおたぶん想像通りの背景があります。

だって、このメンツならば…

 

おわりに

この作品は結局、とても悲しい終わり方をします。

それは、事件を解決する段階で大体

察することが可能でしょう。

 

物事にifはないけれども、

もしもそこに雑物が入らなければ…

と思うとね。

 

あ、あとアリス青年は相変わらず

扱いは最悪でした。かわいそうに…