超雑読と趣味と

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【もうすでに今と変わらないじゃない】鹿島茂『デパートを発明した夫婦』

 

今日、ギリギリ駆け込めたので良かったです。

雨に降られる前に間に合いました。

大勝利だっ!!

(明日はほぼほぼ無理でしょう)

 

 

 

 

鹿島茂『デパートを発明した夫婦』

デパートを発明した夫婦
鹿島茂

講談社 1991年11月18日

by ヨメレバ

 

 

昔は買い物はしたくないものだった!?

これを聞くと非常に驚かれることでしょう。

いやいや、この本の序盤に出てきますが

嘘じゃないんですよ。

 

入店は自由だけれども、退店は自由じゃない。

この後ろの部分がネックです。

つまり何かを買わなければ出られない、

出られる雰囲気ではないということ。

(まあそういう雰囲気の店って今もあるけどさ…)

 

しかも値札なんかもついていないので

値段交渉はセルフで…もう買う気しないっしょ!!

デパートができる前まではそれが当たり前でした。

 

ですがデパート「ボン・マルシェ」は

今までの概念を変える経営方針を

打ち立ててきたのです。

 

感想

おそらく大量消費世代の波を引き寄せたのは

このボン・マルシェの創業者である

アリステット・プシコーでしょう。

 

当初は共同経営でしたが共同経営者がだんだんと

経営方針に違和感を持って離れてからは

プシコー夫婦の単独経営へと変貌したのです。

 

今までにない経営方針というのは

流行というものを自らの手で生み出したり、

季節ごとにセールをしたり…

 

おやおや、と思いませんか?

これって今のデパートとあまり変わりがない気がしますね。

特にセールの部分はね。

 

流行に関しては…今はネットで情報収集しますので

それは違うでしょうが…

(そもそも私の場合はお呼びでないから)

 

特に何シーズンも前から服を売るというのは

今にもつながるものがありますしね。

あと当時はそのセールを打ち立てることによって

購買心理をより煽ることができたそうな。

 

あとはお客様に対しての配慮かな。

私はこういうところでショッピングはまあしないので

わかりかねますが大体二人組とかで買い物すると

どっちかが熱が冷めちゃったりするよね。

 

という人のために読書室があったりしたそうな。

これマジ私あったら直行するわ。

片割れのほうは放置で、たぶんその人

私と買い物の商品合わんし。

 

これに関しては日本のそれにはあるのかしら…?

行くことはないけどちょっとほしいかもしれません。

 

あとは従業員の管理システムですね。

いわゆる歩合制を導入していました。

結構ポジションによっては比率が大きいので

なかなかの稼ぎ手がいたそうですよ?

 

おわりに

結構密だったから書ききれないね。

終章は必見。

これは夫亡き後の夫人がやったことだけど

社員に目が向いているなんて当時ではもう貴重なお話。

 

あ、無論このデパート、現存します。

ある有名ハイブランドの傘下にいます。

建物も変わらない、すごくきれいだ…