超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【本の分厚さにありったけの残酷さを込めて】二階堂黎人『悪霊の館』

 

明日も行ってくるよ。

だけれども実に暑い…

 

 

 

 

二階堂黎人『悪霊の館』

悪霊の館
二階堂黎人

講談社 2000年04月

by ヨメレバ

 

 

 

 

いがみ合うものたち…

その遺産の発表はとてつもないものだったのです。

相続条件に「特定のものの結婚」という

条件が組み込まれていたから。

 

しかしながら関係者はいがみ合う関係。

あるやらかしをしたがために関係性が

ひどいものだったからです。

 

そしてその計画を遂行させようと

事件が次々と…

 

感想

最強クラスのページ数と、

進めば進むほど生産活鬱々とした展開しかない

人によっちゃあ気が滅入ってくる1冊。

 

一応このシリーズ、ミステリーというジャンルとして

初めて読んでは絶対にダメです。

気が滅入るのと、なんのこっちゃになる可能性が大きいから。

 

ある程度王道の作品を読んでいると

へーと思えること間違いないです。

私はトリック等はもう忘れても該当作品を

かなりの割合で読んでいたので面白く読めました。

 

今回も密室トリックはしっかり出てきます。

ちゃんと凝った密室成立方法が出てきており

読者を満足させること間違いないでしょう。

 

もう本編はひっどいもんだよ?

超絶読書時注意な状態で遺体は発見されるし

挙句の果てにこの志摩沼家の家系図はめっちゃくちゃ。

はい、ご想像通りのしつけのなってないあそこのせいです。

 

ちなみに終盤に最大最悪の事実が

これらのせいで発覚することになります。

もうこれ、頭抱えるクラスだよね…

 

そのために本来かなうはずだった願いも

かなわなくなってしまったのですから。

と、いうかそもそもあの遺言はわかっていて

作ったのでは説が出てきますが…

 

今回、なんと蘭子が

かなーりひどい目に遭わされてしまいます。

これがこの作品の一番の見どころかつ

最悪な場面の一つで一気に複数人消えます。

 

使ったものが

たまにニュースで流れるアイツです。

やばいのがわかる代物です。

 

その結果彼女は長らく名探偵としては

使えない状況に陥ってしまったのです。

うそだろ…と思いましたからね。

 

で、犯人に関してもただじゃ終わらないです。

ちゃんと心して事実を読んでくださいね。

でも、真相に関しては責められないな…

 

おわりに

実はこの作品は

最初から破綻が決まっていたんだと

思うのですよ。

(まあシリーズみんな破綻が多いけどさ…)

 

それがある事実で不可避になったということ。

救えない、何やってんだよ…

 

ラストの場面が一番印象的。

でもな、お前のせいだからな。