超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【いつもとは違う…】青柳友子「南フランスの恋泥棒」

久しぶりの飲酒。

原則週1の限定のチューハイが入る時ぐらいしか飲まない

ライトな人間になりました。

もうフルーツワインも飲むの固定だからね…

 

 

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青柳友子「南フランスの恋泥棒」

南フランスの恋泥棒
青柳友子

角川書店 1987年07月01日

by ヨメレバ

 

 

 

 

 有望な宝石デザイナー、殺害さる

今回紅子はなんとフランスへと赴くことになります。

招待されて、の形となりますが。

そんな中で宝石デザイナーが謎の死を遂げます。

 

そんな中、彼女の思わぬ裏の顔が

見え隠れしてくるのですが…

 

感想

やっぱり紅子は国内にいてこその彼女なんだろうなと

つくづく感じるのでした。

あえて老け役をしちゃうハルの面があってからこそ

この物語は成り立っているんだな、ということを

痛感させられる結果となりました。

 

ただ、それだからと言って全くつまらなかった、というわけでは

ないことは付け加えておきたいと思います。

 

犯行に関していえば真相部分に関していえばそれはそれは

クソみたいにドロドロニッチャニッチャなものとなっております。

色を変えたくなるぐらいに愛憎が入り乱れているのです。

 

つまり行ってしまえば、被害者は確かにやりての宝石デザイナーでした。

だけれどもその手腕の裏には犠牲を払わされる羽目になった

人間がいたわけなのです。

 

それが今回の真の仕立て人となります。

確かにその人のしたことは殺人(2件)で許されるものではありません。

それに第二の殺人に関しては完全に被害者は

とばっちりの嫌いがありますからね。

 

でも被害者側に非がなかったかといえばノーでしょう。

要するに、仕立て人の弱みに付け込んだのですから。

もしも仕立て人に対して、いろいろな意味での気遣いがあったのならば

ここまでの大ごとにはならなかったわけです。

 

ただ、この作品は殺人事件では終わりません。

ロマンス+αも存在するんですよ。

サブ的な謎として、この事件の被害者がもらった

ある宝石に関しての記述があります。

 

その宝石の謎に関しても

終盤に判明するのです。

それとゃんと事件を解決した紅子には

そこでご褒美シーンがあるわけですが…

 

まあそこはお楽しみ、ということでね!!

 

 おわりに

やっぱりシリーズものというのは、ある程度の固定パターンがないと

盛り上がらないものなんだな、というのを強く感じました。

ハルあってこその紅子ですからね。

 

ちなみになぜ彼女がこんな形式をとるかの秘密が

少しだけ出てきます。

確かにそういう恋愛をしたら、冷めちゃうのかもなぁ…