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倉橋燿子「パセリ伝説 memory6」

日付が変わろうが更新はする。

残しておくのが嫌いなんじゃ。

安眠確定にするのが好き。

 

 

 

 

倉橋燿子「パセリ伝説 memory6」

パセリ伝説 memory6
倉橋 燿子

講談社 2008年04月16日 

by ヨメレバ

 

 

【感想】

やっぱりフラグを踏み抜いてしまったのねー。

こうやって最悪の自体って起きてしまうんだなと

ネタバレしてすでにどういう人かを知っている私は

感じてしまいました。

 

 

ただ、これはネタバレが平気だからこそできる芸当。

苦手な人はそうではないでしょうね。

だからそういう人たちにはばれないようにする

苦労があるんだろうな、としみじみと感じてしまいます。

(ただ旅に関してのルートはネタバレしてほしくない派)

 

 

つかの間の妹との再会が悪夢へと変貌してしまいます。

そう、妹のミモザはフラム国の手先だったわけで

ミラクル・オーの秘密を知ってしまうのです。

 

 

その結果はパセリの愛する者たちが

ことごとく消えてしまうという最悪の事態でした。

そして悪に侵されたパセリの味方達も

命の危機を迎えそうになります。

 

 

でも…明らかに絶望的なパセリにも

希望というものは残っていたのです。

「仲間を思いやるひたむきな気持ち」

その気持ちが結実したときに、

再びミラクル・オーはパセリに寄り添うのです。

 

 

ミモザに関しては責める気持ちもあります。

でも、実は本文中にも出ている通りで

なんか彼女がパセリにそういうことをしたくなるような

理由があるようですよ…?

まだここでは本当のことは語られてはいないようですが。

 

 

何かと暗雲漂う作品ですが、

ひょんなことからパセリたちはアクア国へと赴くことになります。

そこで出会ったお供の動物の1羽がまあこれまた猛毒(笑)

 

 

口が非常に悪い!!毒舌。

もちろんそんな奴と不仲なのはマリモ氏でございます。

おおげんかですよ、もちろん。

 

 

そして、想い人の隼人が命からがら

フラム国から逃げ出してきたようです。

そして逃げ出してきた隼人が告げられた

秘密はとてつもないものでした。

 

 

実はアクア国も決して万能ではないんです。

ここにも出てくる「嫉妬」というしろものが

出てきて実は隼人の父親は

それゆえに敵であるフラム国に情報を売ってしまったのです。

 

 

本当に嫉妬というものは厄介なものですよね。

コントロールしようにもなかなかできない。

そして起こしてしまえば思考停止を起こして

その人本人を退化させたり悪に引きずり込んでしまう…

厄介な感情ですね。

 

 

この本はその感情を児童書ながら

巧みに表現しているんですよね。

なんか学ぶこと、多いんだよね。

侮れないな。