超雑読と趣味と

そこに本があるだろ?ありゃあ読むのよ。

【光があれば、闇もある】倉橋燿子「守り石の伝説」

いろいろとポチってみた。

気になる本があったのでね。何とかして自分を持ちたい。

 

 

f:id:misasaru:20191216092739p:plain

 

 

倉橋燿子「守り石の伝説」

守り石の予言
倉橋 燿子

講談社 2010年12月10日 

by ヨメレバ

 

 

 

 

 その後のパセリたちは…

実を言いますと本編の最後の終わり方はなかなか意味深な感じに

なっており、何かがあるのではないか?とは思っていました。

その後に出たのが外伝というにはあまりにもボリューミー

この本なのです。

 

平和というのは本当に続かないというのが

どこの世界でも共通なのかもしれませんね。

 

感想

今までの巻のどれよりも長かったので少々苦戦させられました。

ですが、読んでいてやはりいろいろと感じさせられるものは

多いものがありましたね。

 

この本は子供の時代に読めば、苦しい時にも負けないという

気持ちを持ち続ける、前向きな1冊となると思います。

でも、大人となってから読むと作者がきっと「大人になってから」

を意識して作っているような気がしてならないんですよ。

 

それは読んだ当時(子供時代)にはわからないと思います。

だけれども大人になってから、それがとてつもなく繊細なことに

気付くことはままあるとおもいます。

もしかしたら子供の親になったときに、戻ってくる人の配慮も

あるのかもしれませんね。

 

本編では平和になったはずのアクア国、ノイ国、フラム国に再び異変が

生じたことが始まりとなります。

今回、パセリは中盤までの登場となります。

 

これがすごくこの作品にいいスパイスとなっているのですが

たとえ彼女がミラクル・オーの力で再び命を取り戻しても

それはあくまでも「かりそめの命

限りあるものでしかないんですよね。

 

そして残酷な事実としてパセリがそちらに行かなければならないとき

彼女はその力を使えなくなってしまうのです。

そう、あちらの世界には何も持っていけない。つまり孤独。

死というのは悲しきかな、こういうものなんですよね。

 

残りのパセリと苦楽を共にした者たちがその異変を解決していきます。

実はその終盤には、かつてあったはずのもう1つの国が出てくるのです。

だけれども、現在はある事情によって、消え去ってしまっているのです。

そしてその力を持っていたものは…

 

あまりここら辺を書くと読む楽しみをスポイルしてしまうでしょう。

ほどほどにしておきたいと思います。

だけれども、その国の真相と、その国にかかわるもので起きる

ある種のいざこざというのは既視感があると思います。

 

そう、ある登場人物と重なるものがあるんですよ。

パセリとミモザとのいがみ合いとね。

でもその人物の場合はもっともっと強烈な思いをしているのです。

それゆえに生み出す闇というものは、とてつもないものなんですよね。

 

そして…この本の中には光と闇の描写があります。

これって物語の中だけのお話ではなくて、

こうやって息をし、糧を得て生きているこの今でもある要素です。

 

一見すると光しかなさそうな人もいるでしょう。

だけれども、人のだれしも、闇があるのです。

それがきちんと折り合いがついているのならばまだいいのです。

ですがその均衡が崩れると…どうなるかはわかることでしょう。

御覧なさいな、今の世界を…

 

 おわりに

ページ数の多さには驚かされましたが

読めたことはとてもよかったです。

なぜ子供たちに愛されるのか…現実離れをしていないからですね。

そして苦悩の描写が巧みなんですよ。

 

ラストのある人物の恋破れる描写なんか

本当に巧みなんですよね。

しかも彼女はどうにもしようがないのを自覚してるの。

切ないよねぇ。