超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【これは実に不快かと】三島由紀夫『暁の寺 豊饒の海(三)』

明日からまたいつもの行動が再開されます。

ただ今回はお休み日もあるけど

多分次のお休みはなしっぽいなぁ…

 

 

 

 

三島由紀夫『暁の寺 豊饒の海(三)』

暁の寺 豊饒の海(三)
三島由紀夫

新潮社 2002年11月

by ヨメレバ

 

 

 

 

とてつもなく問題作!?

恐らく読んでいるうちに

違和感をもろに抱くと思います。

 

なぜかと言えば今回は転生者はいます。

いることはいるのですけれども

ちょっと様相が違うのです。

 

そして、今回スポットが当たるのは

その転生者ではありません。

この転生をずっとそばで見続けていた

本多繁邦なんですよね。

 

まあ彼が大問題なんだわ…

 

感想

一応この作品に関してはかなり

著者の持っている性癖部分が

強烈に表現されているのでタグに

読書注意の表記をさせていただきました。

 

まあ私はご存じの通り変…(消されたいか?)なので

こういうのに関しては耐性を持っていますが

嫌悪する要素が結構頻繁に出てきます。

 

それは本多ばかりでなく、

周辺関係者にもなかなかのいかれた

それをお持ちの方がいます。

 

その代表格が今西かな。

存在そのものが下品の権化で

歩くセ…機械といったところでしょうか。

あまり露骨に書くとやっぱり消されかねないので

オブラートに包みますけれどもね。

 

この男はこともあろうか、

女性に股かけてるんですよね。

どうやらそれを隠す様子もないようで

新たに彼の毒牙にかかった女は

その最初の相手をあしざまに言ったりします。

 

魔性というかクズというかはわかりませんけど

こういうのは質が悪いんだよなぁ…

 

ちなみにこの今西の最初の女は

本多があるフェティシュな振る舞いをしたときに

気付くこととなります。

 

まあ、この振る舞いは今回の転生者である

タイの姫君、ジン・ジャンがその証を

持っているかを確かめるときの物だったんですよね。

 

まあこれをするまでのいきさつがもうな…

なかなか嫌悪する代物なんですよ。

 

ここまで行くともはや転生者に対して

見境なく一種の感情を抱いているんだろうと

ここまで読んでいると感じるんだよね。

 

そして本多はあるいきさつで

訴訟にかってことで莫大な財産を手にしているから

際限がもはやないんだよね。

 

このジン・ジャンを呼び寄せるために

断られようが彼女に執着するのよね。

 

これがために様々な人に

多大な影響を与えてしまうんですけれどもね。

 

そして、待っていた結末は…

 

おわりに

今回は結構輪廻転生に関して深く触れているので

異色に感じるかもしれません。

 

また、本多もどうもこの転生に一種の羨望を

持っているようなんですよね。

ただ彼には難しいというか、

今回のいきさつでそれはもう許されないとは思っています。

 

行き過ぎた振る舞いでその権利は失しているんじゃないかな。

 

それと結末のある描写は

もしかしたら…を想起させるものとなっています。

その条件だと、恐らくそうだと私は解釈します。

 

だとしたら確かに不快に思うので。