超雑読と趣味と

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【何たるこの狂いよう】ギュンター・グラス『ブリキの太鼓 第1部』

 

明日までしっかり有酸素完全燃焼してくる。

いい天気は有効活用に限る。

 

 

 

 

ギュンター・グラス『ブリキの太鼓 第1部』

ブリキの太鼓 第1部
ギュンター・グラス

集英社 1978年09月

by ヨメレバ

 

 

 

 

成長が止まった男

その男は3歳で成長が止まってしまいました。

しかしながら、それでもなお執着をやめないものがありました。

それは、ブリキの太鼓でした。

 

その太鼓はやがて恐ろしいまでの力を秘めることになります。

さらにそのほかにもオスカルは

恐ろしいことを平気でやってのけるのです。

 

感想

こいつとてつもなくえげつない作品だな…

冒頭から読み始めてそう確信しました。

 

なぜかというとはじまりは

オスカルの祖母の出会いから始まりますが

祖母のあるものが目につきます。

 

スカート重ね履き(4枚)

するとそのスカートの下にある犯罪者が

逃げ出してくるんですよね。

 

そこから先は…おっとどうやら

何者かが追いかけてくるようだ…

自重しないといけませんね。

と、いうことでお察しください(テンプレ)

 

まあ彼の自己紹介前にそういう描写を

割と眺めに見せられるわけね。

そしてそのあとの自分の母親世代のほうも

同様で。

 

ちなみにオスカル君は結構複雑で

なかなかカオスな少年時代を送っています。

 

まあその中には町中のガラスを太鼓の音波(?)

で壊してしまうという素っ頓狂なのもありますが

実は家庭内にも大変に問題があるのです。

 

いわゆるカッコウの子な。

そういうわけです。

しかもオスカル君が成長してもな…

なんとなく冒頭で察することはできたけど。

 

成長していっても彼はその調子でした。

多分このクレイジーなやつは「人に合わせる」ということが

その天才的な力のせいなのかできないみたいで。

 

そのために何度も迷惑をかけたり

その力を悪用(器用にガラスを割ることもできるのだ!!)したりと

とにかく人に迷惑をかけることにしかこの能力を

使っていませんでした。

 

もうただただ自分勝手よ。

だからこそ精神病院に閉じ込められたのでしょうが。

 

おわりに

まるでうずたかくおもちゃが部屋に

積まれている感覚だったな。

カオスもカオスですよ。

 

でもこれ、破綻しか見えてこないんだけど

これからどうなるんだ…

 

おしまい