湿気というものは嫌なものだね。
体がペタペタするのよ。
思い出のマーニー 上 岩波書店 2003年07月
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彼女は外側の人間…
この本は実に素敵な作品だと思います。
特にマーニーと出会ってからの描写は
キラキラと輝いており
友情は素敵だな、と思います。
ですがね、主人公に関しては…
あ、本の批判ではないですからね。
完璧個人的理由ですので!!
感想
なぜかといえば、主人公のアンナは
完璧にかつての自分です。
うん、嘘だろうと思うでしょ?
本当のお話です。
ボッチでしたね。
人とのかかわり方もわからないので
どうしていいのかもわからない。
そして人からも期待されない…
ただし、唯一違う点はアンナがどうして
こんなにもうちの人になりたがらないかの理由です。
これはマーニーと出会ってからの後半部分で
明らかになるんですけど
あまりにも悲しすぎる理由でした。
大人ですらその状態になったらショックを受けます。
もっともっと小さな子だったらどうなります?
それはそれは大きなショックを受けたと推測するのは
容易だと思いませんか?
なので彼女は人が「きらい」になってしまったのです。
ああ、悲しいな。
そんな部分ばっかりの感想じゃ陰気臭いですね。
ちゃんとメイン部分も紹介しましょう。
廃屋敷と思われた屋敷にいた存在
それがマーニーでした。
まるでずっと前に会ったような存在。
すぐに彼女たちは友達になりました。
特に彼女の家のパーティーに
招かれてちょっと大人の思いをしたり
ひょんなところからマーニーが現れてみたり。
本当ここの描写はきれいなんですよね。
ですが、終盤には暗雲が立ち込めてきます。
彼女にはいとこがいていとこと行動をするようになるのです。
なのでたまにこれなくなることも
なんか不安要素しかないですよね…
そんな感じで上巻はおしまい。
おわりに
トラウマえぐるお話はちょっと読むのつらいね。
ただ、こっちはあの作品よりはまだいいの。
あの作品はがっつりえぐられたから。
存在が他人には悟られてない…
なんか嫌な予感…