明日はおそらく待機かな。
たぶん完全休日だな。
NOVA+屍者たちの帝国 河出書房新社 2015年10月06日
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死という概念を超える
人には残念ながら「死」という概念が存在します。
というか生きとし生けるもの現状等しく死は存在するんですがね。
もしも、技術によってその死というものの概念が
揺るがされるとしたら…?
この本はそんな「屍者」が登場する作品です。
感想
作品によっては屍者がどういうものかが複数同じというのが
あるので読んでいるとどうしても、「あれこの設定見たことある」という
風になってしまいます。
それはちょっとうーんとなる部分はありますが、
この作品集のコンセプトが「屍者」かつフランケンシュタインの技術の
結実という形なのでどうしてもかぶりがちになるのでしょう。
使われるのが多かったのは兵力としての「屍者」でしょうかね。
戦力として使われます。
最初の作品からのその使われ方をしますね。
で、その屍者の中には有名な人物が紛れていたりします。
(フィクションの中の有名人物)
また、合成人間としての屍者もあります。
殺したはずの人間がなぜかよみがえって目の前に現れるのです。
作中にはドラマ化もされた有名な作品の
文章形式も出てきます。
そしてこののちにその作品のタイトルの意味が出てきます。
(ぼかしていくとDTの部分)
実は作品の印象の全部この部分が奪っていきやがりましたよ。
それは関係人物の名前に深く関わっており
その名前の通りに彼は「DTを強要される」運命となってしまったのです。
挽回不可能な状態にされたのです。
なにをしてもDT、もう詰んだも同然ですね。
この作品はいろいろぶっ飛んでいるので何気にお勧めです。
その他の作品としては、
有名作家が出てくるお話です。
ただし巻き込まれたのは一人の長身の男。
とんでもない秘密を見てしまったがために
命を落としかけます。
おわりに
うーん…これ多分作品舞台に制約がかかっているから
他作品のオマージュが多いんだろうね。
まあ使っている技術がヴィクター博士のそれだから
皆さんそうした方が多いのかな。
ただ全部の作品がそうではなくて中東の世界観で
屍者を取り入れた作品もまた興味深かったですね。
中東舞台は本当に作品数も少ないので。
いろいろと文化も違うところなのでそれなりの知識がないと
描くことのできない作品だと思います。
まあ見たことのあるキャラクター(出すと怒られるあのねずみとか)が
出てくるのでとっつきやすいとは思いますが
私は…まあまあということで。