超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【厳しい環境での、生命の営み】竹田津実「跳べキタキツネ」

やれるものはしっかりとこなす。

そして明日へとつなげる。

 

 

f:id:misasaru:20191216092739p:plain

 

 

竹田津実「跳べキタキツネ」

跳べキタキツネ
竹田津実

平凡社 1978年07月

by ヨメレバ

 

 

 

 

恋と子ぎつねが、巣立つまで

キツネ…私たちには近いようで、遠い存在ですね。

まあそれには深い理由があります。

触れてはいけない存在だからです。

なぜかは調べていただければ。

 

一応触れるところはありますよ。

(飼育環境のそれは触っていけない原因因子がないため

触れ合うことができるんです)

だけれどもそういうところのみ。

いくらかわいいと言えども触ったりしてはいけませんし

餌付けも無論だめです。

これに関しては問題になりましたからね。

 

感想

文章は季節変化の冒頭と撮影の裏側の小話、

そして各写真の解説です。

 

すごく印象深かったのはやはり巣穴にいる子ぎつねですね。

親の色とは違うことに驚きました。

まあ他の生き物でも割と色は違うので

確かにそうあってもおかしくはないんですけれどもね。

 

季節によって分けられた写真は

時に分厚く積もった雪や流氷までもとらえております。

そう、北海道の環境の厳しさをうかがい知れるのです。

 

その一方でキツネたちのいる環境にも

つかの間の短い夏はちゃんと訪れます。

その中には放牧されている乳牛との出会いの場面もあります。

広大な土地ですものね、そういうのもあると思います。

 

そして冬は再びやってきます。

そして子ぎつねたちは大人の階段を上り

やがて親元を離れていくのです。

 

このケースは運がよいケース。

北海道の環境は過酷です。

その裏では犠牲になる個体も…

 

おわりに

この写真集は短めなのでこんな感じで。

最後の方の文章にはキツネが卵を盗みに来るお話があります。

ただしこれは今とは違って廃棄事情がザルだった時代のお話です。

(いわゆる家畜をウンスンした後の処理…読めばわかりますが

今だったら確実にタイーホです)

 

そりゃあ野生生物の格好の餌となります。

結局卵盗難のそれに悩んでいた養鶏の人は

取られるのを防ぐのをあきらめたそうです…

彼らとて糧が必要ですものね…

 

キツネは…一度も目撃したことないのよね。

たぬきは一度野生のを見ましたよ。

 

サクッとの紹介でした。

 

おしまい