明日も寒い、明後日も寒い。
さて、ヒートテックを着ていかないといけないねぇ!!
断絶への航海 早川書房 2005年02月
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そこに理想を求め…
この作品には人類の行く末があるのかもしれませんね。
戦争がまたもや置き、崩壊の道をたどった地球。
そんな中戦争前に旅立った船が
理想の土地を見つけて生活をし始めたようで。
それに次ぐように再び船が
その理想の土地へと向かうのです。
感想
なんだろうね…この作品は人類の醜さを
如実に表している作品だと思うのですよ。
ちなみに、今回別の船が
その理想の土地、惑星ケイロンに向かって旅立つのですが
まあこの星に住む人たちは本当に人間の概念で見ると
不思議な人たちばっかりなんですよね。
ここには法律さえも存在しないのです。
そして物の価値が実質存在しないわけでして。
ここに「自分」というものを見出さないと生活ができないのです。
自由だけど、不自由なんですよね。
なので地球から来た人は面食らうのです。
そして一部の人間はここの住民であるケイロン人は
下等な生物であると勘違いするわけなのですよね。
というかそもそも、かってに来て植民地化すんなと
言いたいわけですよ。
まあ地球の状況はこの作品の終盤に出てくる通りでお察しと
なるのですから。
まあこれに関しては因果応報だからね。
この一方的な植民化や
一部の地球人の暴走に関しては
これにかかわる面々が出てきます。
結構人数多いからわかりづらいかもね。
個人的にはある種の学問に取りつかれているジェイが惹かれたかな。
多分、彼は地球ではいわゆる一種の発達障害だったのでしょうね。
だから身の置き所がなかったのは伝わってくるのです。
ちなみに事件解決の糸口もジェイが握っているのです。
緊急事態(地球人側の陰謀発生)時にも彼が駆けつけてくれたことで
事態解決へと動くようになったのですから。
あとは落ちこぼれ男のコールマンですね。
本来彼は排除される側の人間だったわけで。
自分が地球には居場所がなかったからこそ
ケイロンの人を違和感なく受け付けたのだと思いますね。
結構ハードなSF作品だけど
疾走感もあるので読みやすかったです。
おわりに
やっぱりあのすごい作品の著者だけあるな…
世界観が違ってもしっかり読ませてくれるの。
最後のケイロン人の敵となった連中との対峙の場面は
ハラハラさせられるものがありましたからね。
今後の本に私の始まり関係の本が出てきます。
原点に返ってくるんだね。
やっぱりSFはよき。