超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【月は不吉】高田崇史『QED~flumen~ 月夜見』

明日はもしかしたら…行きたかったお店に行けるかも。

でも一応確定にはなっています。

勇気を出して寄っていく。買うものは決まってるのです。

 

 

 

 

高田崇史『QED~flumen~ 月夜見』

QED~flumen~月夜見
高田 崇史

講談社 2016年11月09日

by ヨメレバ

 

 

 

 

二人きりのデート、のはずが…

なかなかこの人たちの恋愛は進みませんねぇ!!

まあたぶんタタルも奈々も超絶愛情表現がへたっぴに

尽きるんだと思いますよ。

 

そんな彼らに二人きりのデート(!!)という

スペシャルなチャンスが到来します。

ですが、そんな普通に行くはずがないない。

 

行き先では謎の連続殺人事件があったのです。

しかも月に関係するような殺され方で…

 

感想

一応このシリーズはサブシリーズですので

短めですが文章構成が一部新書で出てくる普通の文章構成なので

ページ数は多くなっております。

 

今回は秦氏に関して出てきます。

名前だけは聞いたことがありますが

まあまあひどい扱われ方だったようです。

 

行ってしまえば搾取されるだけ搾取され

用が済んでしまえばポイ捨て同然の扱いを

されたそうです。

 

しかもどうやらタタルはこの秦氏に関しての

別の側面を知っているようでして…

その事実を知ったある種の関係者が狂ってしまうほどに、です。

 

今回の事件、短い作品ながらも結構きついです。

なぜならばいわゆるおとり的な事実の関係者が

まあまあ鬼畜にふさわしい人間だからです。

 

こいつはまあ食えないほどの鬼畜野郎でして

この事件に巻き込まれた関係者の一人は

この鬼畜の毒牙にかかってしまったのです。

 

この事実の前に被害者(一応その人物は登場時存命→死亡)は

ある状態だったのですが、その事実を知ると

どうして報われない状況だったかは察することができるのです。

 

それと一連の事件の第一発見者にも

この鬼畜は牙をむきます。

ただし、すんでのところで助かりますが。

 

今回は推理部分はないです。

秦氏が抱えたものに関してのタタル大先生の

ありがたいお話を聞くのがメインだと思います。

 

これらの本を読むと歴史って重要だと思うのですよ。

人はどれだけ残酷になれるか。

そして人はある「思い」を持っていると

いかにして鬼になり、凶行を平気で成し遂げてしまうか…

 

おわりに

この作品、ちゃんと別シリーズとつながりがあります。

そう、ちょっとばらしてしまうと奈々の苗字には

漢字は違うけれども、その意味としては負の意味があるのです。

 

まあ、確かに行く先々で事件に見舞われてしまう彼女は

負の側面があるのかもしれませんね。

でも、それを見事乗り切っていく強さ…

 

で、早く結ばれんかーい、君らは…

 

おわり