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【人はむごいもの】高田崇史『QED~ortus~白山の頻闇』

プロテインのところ、発送早いよな。

多分数週間も持たないから助かりますってばよ。

 

 

 

 

高田崇史『QED~ortus~白山の頻闇』

QED〜ortus〜白山の頻闇
高田崇史

講談社 2017年11月08日

by ヨメレバ

 

 

 

 

またまた二人で…

もうさ、お前らはさっさとくっついてしまいなさいよ!!

と思う読者は何人もいると思うのよね。

 

今回は先にゴールインした妹の沙織のところに

行くために金沢へと行くことになります。

 

でも、彼らの行く先で事件は起きて…

なんと首のない遺体が見つかったようです。

しかも不運なことに…

 

感想

内容が前に読んだ本とつながっていて驚きでした。

いわゆるこの作品には被差別者に関しての表記が出ているからです。

 

まあ本当に胸糞悪いのはこのシリーズ通して言われていますが

税を納めない人間は「人扱い」されていなかったのですよ。

 

つまり流浪の民はもちろんのこと「非人間扱い」です。

だからこそそういう人を囲えたという面もあるのですが

それはあまりにもむごい事実です。

 

こういう鬱屈した現状はその差別を受ける人間でも

より一層差別の火種を作り出してしまったようです。

 

これを言っちゃうと元も子もないんですけど

どんなに知能を持ったとしてもしょせん中身は動物です。

残酷ですが、動物です。

 

なのでマウンティングをしたりしますし。

(だからと言ってそれを許しちゃいけないんですよ。

それだったら正直本能の生き物ですのでね)

それが時代を進んでもあることが問題で

いかにこれらを克服するのかが困難なのかを

まざまざと思い知らされるのです。

 

今回の殺人事件の真相は深く触れません。

一応言っておくと最悪の結末だとは言っておきます。

奈々の持つ「宿命」が悪い形で結実したと

見て差し支えないでしょう。

 

私が印象深かったのは

やはりタタルらしい側面がこの時代から垣間見れる

2つ目の作品ですね。

 

ここには遊女にまつわる悲しい物語とともに、

もう1つの視点が出てきます。

そう、現代のそれといっても過言ではない状態の人。

 

初めはこのつながりは見えてこないのですが、

終盤、タタルと行動を共にしていた人の告白により

しっかりとつながることになります。

 

と、言うかタタルがその不自然さに気が付いてしまうんですけどね。

その結果、つながりを告白することになります。

 

実はそれ関連の事件には皮肉なことに関係者が

遊郭つながりとなります。

いわゆるXXXだったわけです。

そのXXXは重大な事実なのでここでは言いませんよ…

読む意味消し去っちゃうし。

 

おわりに

冒頭の作品が結構強烈でしたね。

まあある事実は出てくるけど

どうつながるんだろう…

 

で…いい加減君らちゃんとした関係に

なってくれないかねぇ?

 

おしまい