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【なぜ、爆発に魅入られたの…?】西尾維新「掟上今日子の設計図」

とても暑いです。

筋活に行ってきました。

今は街場の買い出しでしか行く機会ないけど

ま、いいか。

 

 

 

 

西尾維新「掟上今日子の設計図」

掟上今日子の設計図
西尾 維新

講談社 2020年03月18日

by ヨメレバ

 

 

 

 

その爆破には…?

この作品は、確かに犯人は明確に悪いです。

最終的に言ってしまうと

ホンボシの爆破計画に関しては

明らかに殺意が向いていたわけですので。

 

だけれども、途中で正体を現すことになる

予告犯こと「學藝員9010」こと●△■…(感想文中は伏せます)

がどうしてこの犯行に至ることになったのか…

 

それが展開が進んでいくうちに

明らかになっていきます。

 

感想

この作品はこの犯人ありきなんですよね。

実を言ってしまうと割と序盤の所から

今日子氏は犯人を関係者だ、ということを

特定してしまっていました。

 

ちゃんとその通りに犯人は出てきます。

そして犯人はもちのろんのこと今日子氏の

特性を知っていたために彼女を「睡眠」状態に至らしめ

忘却状態を発動させます。

 

実を言うとこの犯人は

どこか今日子氏に似ているように思えるんですよね。

この作品はこの犯人がメインとなってしまっているので

この感想では名前は出しません。

 

でも境遇といいね…まるでそっくり。

そしてその犯人には実は今回犯行現場になった美術館を

憎む明確な理由もあるわけなのです。

 

そして爆弾に関しては…

この真相に関しては文字通りの情報を

鵜呑みにしてはいけない、ということを

強く言っておきたいと思います。

 

確かに美術館に爆弾は関連しています。

だけれども美術館といっても…なのです。

そしてその…がゆえに今回の犯行は

当初の割と温情(もあったもんじゃないが)的なものから

凶悪さを帯びてくることになります。

 

なぜその犯人がそうなってしまったのか…

これは本当に複数あるのです。

その直近にあった犯人には耐えがたい出来事が

その人の「かろうじてあった理性」を

吹き飛ばしてしまったのだと思います。

 

メインはこの犯人ですが

サブとしては存在自体が冤罪、隠舘厄介君が

もちのろんのこと冤罪を引っ提げて(事件解決後も冤罪のおまけつき!!)

堂々参上しております。

 

相変わらずの不幸体質なものの

ちゃんと駒として活躍していたようですね。

 

そして…

 

おわりに

うん、これは最後に突っ込んでおきますか。

あとがきよあとがき。

あるワードがだいぶ前からしつこーく出ていますが

まったくもってそれは出てきておりません。

 

ちなみに6月に新刊が出ますが

そこにも例のワードは一文字すら出ません。

きっとあれだよ、終わるまで引っ張るんだ、これ。

 

作品としては切なさが非常に出ていてよかったです。

 

おわり