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【当たり前にできることは、そこに従事する人がいるから】齊藤実「物流ビジネス最前線」

明日は身近な買い物だけでフィニッシュですね。

ただし、明後日は天気がいい場合は有酸素です。

 

 

 

 

齊藤実「物流ビジネス最前線」

物流ビジネス最前線
齊藤実

光文社 2016年07月14日

by ヨメレバ

 

 

 

 

その通販は…

今、当たり前のようにAmazonや楽天等

通販サイトは使われていますね。

そして当たり前のように1~2日で届くようになっています。

(本州の場合は)

 

だけれども、それが成立するには

その物流に関わる人の力なくしては

ありえないことなんですよね。

 

この本では物流の歴史、

そして物流に関係する業種の問題など

「物流」に関わるものに触れています。

少し年月が経ったので一部情報は古いですが

解決されていない問題もありますからね。

 

感想

まず、序章に出てくるアマゾンの前に猛威を振るっていた

企業に関して触れられています。

実はアマゾンも実はこの猛威を振るっていた企業同様、

インターネットバブル崩壊の被害に遭っています。

 

結果的にその企業(ウェブバンといいます)は

そのバブルのあおりをもろに受け、結局は倒産しています。

なぜダメになったのか?

それは流通拠点を米国内全体にしてしまったということです。

 

拠点が多いということは…コストもね…

そのためにアマゾンは主要拠点、という形にしたわけです。

システムの効率化、ですよね。

 

そしていい面ばかりではなくて

この便利なシステムを支える裏側の問題点も

この本ではしっかり指摘してくれています。

つまり労働力の負担ですよね。

 

これはいろいろな番組等でも出てはきますが

あの物流センターというのは巨大です。

そこから商品をピックアップするのです。

しかも、人力ですよ。

それがいかに負担がかかるかはお察し…

 

そして運搬することに関してもしかり。

ドライバーの負担とは反比例して

給与面はね…

この2つはおそらく通販が進んでいくたびに

より濃く浮き彫りになる問題だと思います。

 

ちなみにこの本で驚いたことは

昔の物流事情は本当に民間時代は

よろしくなかったということです。

 

もちのろんのことですが、私はその事情の時代を

知りませんので驚かされてしまいました。

 

それと、今ではありえないことなのですが

日本のバブル時代である有名物流会社の人は

月に大台稼いでいた記述があります。

 

これ、実は本当のお話。

今は亡くなってしまいましたがうちの身内の知人の旦那さんが

そこに勤めていてはぶりがよかったと言っていましたから。

(むろん体力勝負ですよ?)

 

ああ、本当の話だったんだ

とこの作品を読んでしみじみと。

 

おわりに

終章にはネットスーパーも出てきます。

これはその当時はまだまだ、でしたが

今はまた違った感じとなっています。

 

それとそこで問題提起されていた企業も

今現在はCMで配達は迅速にされています。

時代は変遷するもの。

 

この流通が当たり前ではないことは

自覚すべきことですよね。

配送料ありきの世界ですもの。