超雑読と趣味と

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【およよ…!!】古野まほろ「探偵小説のためのノスタルジア『木剋土』」

mystery今日はかねてからやると豪語していた貫通式でした。

これでひとまずラストです。だってほぼ全部位やったので。

フォアヘリはインダスの一部扱いをしているのでやるつもりはないですが

眼鏡に干渉がないのならばやりたいかも。

 

 

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古野まほろ「探偵小説のためのノスタルジア『木剋土』」

探偵小説のためのノスタルジア「木剋土」
古野まほろ

講談社 2009年06月

by ヨメレバ

 

 

 

 

 妄想が、だだ漏れでないだと!!

毎度毎度おなじみの妄想ダダ漏れ(?)シリーズなのですが

ここで異変です、珍しくまじめな感じとなっております。

ただしそれに引き換えて、結構ドロドロなものになっていたりも

するのですが…

 

感想

前述の通りで読みやすさにびっくりしてしまいました。

ただしこの作品は割と実験要素、というか

他の本にはあまりない形式を取り入れており

別掲の部分を読むように指示されたりもします。

 

一応ね、そこにあかねんの妄想は入っていたりするんですよ。

内容?そりゃあいつも通りですよ。

あまりにひどいもんだからどうやら隔離処置がとられてしまった模様です(笑)

 

今回は瀬戸内の孤島が舞台となります。

一応あかねたちの友人がこの孤島出身なのですが

まあまあそれはそれは人生ハードモードでしょ?と言わんばかりの

業というか因果を背負ってきているのです。

 

要するに、複雑な関係が絡んでしまう子です。

どういうことかは感想ではお察しくださいとしか言えませんし

読んで確かめてちょ、としか言えないのが残念なところです。

 

まあ、一連の事件のキーはこの友人の家族の死によっての

遺産問題関連なんですけれどもね。

あんまりにえらこっちゃなものなんでそりゃあいがみ合うでしょうし

死を望んでも当然の展開になるのです。

 

それとこの孤島では銀が産出されたのですが

別の「もの」も産出されていたのです。

ある凄惨な事件は別のもの、の仕業で起きてしまうものなのです。

 

一応、それはいわくつきのナニではなくて

現存するものです。

現実、孤島でもそのものではないものの

それを示唆するような別のものが出てきております。

(示唆するようなもので呼ばれることは知っておりました)

 

もちろん、終盤には真の仕立て人が姿を現します。

ただし、これに関してはとびきり悲しい面もあるんですよね。

友人はとんだ業を背負うことになってしまいました。

本人の意図しないところでね。

でも、それから逃げ出したい、という意思があったんですよね。

そしてそれを支える友もいたわけで…

 

ちなみにですが、今回もあかねんのかるたの対決描写があります。

これもきちんと押さえておかないとね。

なんで彼女には「死」が付きまとうのかもね。

 

 おわりに

読みやすかったですね。

ただし、別掲の資料が長いので読むのがつらく感じたのは

否定できないところでしょうか。

 

この巻は本当によかった。