超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【最後の渾身の作品】ジェイムズ・クラムリー『正当なる狂気』

 

明日からいつもの通りの活動へ。

しかしながら今日暑いな。

あとでいろいろ買い物してこよ。

 

 

 

 

ジェイムズ・クラムリー『正当なる狂気』

正当なる狂気
ジェイムズ・クラムリー

早川書房 2007年11月15日

by ヨメレバ

 

 

 

 

シュグルー最悪の日々

もうこれはどうにもこうにも救いようのない依頼でしたね。

なぜならば行く先々で彼はことごとく災難に遭います。

尾行をした人間がなんと、目の前で殺されてしまうからです。

 

どうやらその事件にはある凶悪な背景が

隠されているようですよ。

 

感想

ああー!!シリーズが終わりましたね。

そしてこの作品が著者の最後のシリーズでした。

 

残念ながら著者は2008年に病死しています。

そのためにこの作品が最後の作品なのです。

 

なんだろう、感じたのは今までにない文章の濃さ

そして一連の案件のハードさでしたね。

 

あまりのひどさにありとあらゆる難事を

切り抜けてきたシュグルーですら

今回は初めての死体(とってもえげつない死に方)を前に

まあここでは自重だよ!!な状態になってしまいます。

どういうことかはお察しください。

 

しかしながらこの場面に出くわしたら

私もきついなとは思います。

気絶する気がしてなりません。

 

その後さらに数回同じような場面に出くわす羽目となります。

明らかにシュグルーは何者かに狙われているのです。

 

無論、こんなことをする相手ですので

一筋縄でいく相手ではありませんよ?

実際にシュグルーもその張本人たち(複数)の前で

どえらい目に遭わされることになります。

 

つまり…だというわけです。

これも言葉では言い表しちゃダメなやつだなー…

とかくこの作品は元のシリーズ自体が結構アレな代物ですが

今回は過去最高クラスでアレです。

アレオブアレ。

 

ちなみにですが本当の黒幕はシリーズの法則にのっとって

現れてきますよ。

なので多分このパターンじゃないか?と思って読んでいたら

案の定そう来ましたからね。

(夢を壊す想像はやめましょう)

 

だけれども本当何してくれてるんだよ…とは思いましたね。

それと最後の黒幕に対するシュグルーの行動は

正義の者(?)としては相応しいものだったと思います。

 

こいつには罪を犯してまで命を奪う価値なんか

これっぽっちもないんだよね。

よくいるクズってそんなものだよね。

大体勝手に堕ちて、勝手に消えるから。

 

おわりに

これで最後なんだ…とは感じましたね。

訳者が訳したいといっていた願いは潰えてしまいました。

この気合の入りようで私はすでに分かりましたけどね…

 

ただ救いなのは希望の光はちゃんと

射していたことかな。

それだけはよかったと思うの。