超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【完全なるものは、ない】デイヴィッド・ブリン『ファウンデーションの勝利』

 

ようやくひどいデトックスできない病消滅しました。

あれはいったい何だったのでしょうね…

 

 

 

 

ファウンデーションの勝利
デイヴィッド・ブリン

早川書房 2001年11月15日

by ヨメレバ

 

 

 

 

その好奇心ゆえに…

セルダンが禁を犯してしまった(範囲外の外出)ために

巻き込まれてしまうことになるとんだ争いの物語です。

 

もうさ、セルダンはその持っている計画上

命を狙われるのは確定といってもいいのですよ。

そしてどうやら、今回はとんでもないものも

セルダンを利用しようとしているようで…

 

感想

この作品で扱われていることは我々の感知できない

遠い遠い未来のお話となっています。

だけれども、実はこの物語は案外途方もないお話では

ないように感じてしまうのですよね。

 

なぜそう感じたかというと、人間とロボットの要素を持ち合わせた

存在というのはこの作品には出てきているからです。

そしてこれらの存在もダニールたちが操作している歴史に

異を唱えてくるわけです。

 

ただし、この本を読んでいればたとえある程度の歴史の操作を

加えたとしても、おのずとそれに限界があるということは

理解できるはずです。

 

現実にセルダンと関係者が関わっていても

ダニールを亡き者にしようとする存在がうじゃうじゃ出てきています。

しかも当初はジスカルドの関係者かと思われていましたが

そうではない未知の存在だったわけです。

 

そしてある2名(?)のロボットの枠を超えてしまった方々も。

これに関しては名前を出すことはあえてしないでおきます。

1名に関してはね…だけれどもあの身体能力を考えれば

やむなしなのかな。

 

そういった存在もあるので

結局のところ、人類の恒久平和、ということは100%ありえない

ということはこの本で言われているんですよね。

 

これって少なからず我々への批判だと思うのですよ。

ほら、現実でも今爆弾抱えているでしょ。

何とかその火はだんだんと…だけれども。

でもこれはきちんと火を消さないとダメだと思うな。

 

そしてどうして人類が滅亡に向かうかというと…

実は終盤に、すべての事柄が終わった後に答えは出てきます。

これはね、人類というよりも種族の滅亡の理由というのが

近いものかな。

 

そういうことなんですよね。

つらいけれども、滅亡を巻き起こすのはロボットの方ではなく

人間側という…

 

おわりに

時系列補完的な作品なので

その後の作品ではないです。

 

なおこの本、巻末が必見。

見たことのない本の名前が出てきますが

この本はファンブックだそうな。

読みたいなー…

 

おわり