超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【その髪色はとんでもない騒動に…】アンソニー・ホープ「ゼンダ城の虜」

なんか天気が変よねぇ…

こういうときって体調悪くなったりするもの。

気を付けないと…

 

 

 

 

アンソニー・ホープ「ゼンダ城の虜」

ゼンダ城の虜
アンソニー・ホープ

東京創元社 1996年10月

by ヨメレバ

 

 

 

 

王様…?

瓜二つの男はとんでもない悲劇に見舞われます。

それが王様だったから。

どうやら敵は王を陥落させたいようで

様々な方法を持って彼らに襲い掛かります。

 

そんな中偽物の王として女王と出会うことになった男。

なんと、女王は…

 

感想

この物語は100年以上前の物語です。

なのでもちろんテイストも古いものを感じますが

まさに娯楽作品、という言葉がぴったりくる作品でした。

 

この本には表題の続編の作品も収録されており

そっちのほうが長さ的からいえば長いです。

そっちも面白いといえば面白いのですが(私は好き)

展開に関して言えば正直ブーイングものでしょう。

それに関してはもう少し考えようがあったろうに…

と思ってしまいましたね。

 

表題作はひょんなことからふらふらとしていた男が

自分の持っている赤毛、そして外見ゆえに

王と勘違いされたことから巻き込まれるのです。

 

あまりにも似すぎていたためにどうやら敵も

区別のつきようがなかったようです。

(途中どうやら気づいてしまいますがね)

 

どうしてもえらい人たちには様々な敵がいます。

そりゃあ気に入らない連中もいるわけなのです。

最初の作品では王を守るために王に似たルドルフ(別人)を

利用することになるわけです。

 

でもいけなかったのはね…

女王となる人にその別人を会わせたことね。

それがどんな展開になるかはおわかりでしょう。

まあそれがゆえに続編につながるのですが。

 

ちゃんと物語中には敵をいかに策に落とし、

そして排除していくかも盛り込まれています。

決闘の場面もちゃんと存在しますしね。

 

で、続編のほうはね…

表題作で欺く方法を使ったはいいものの、

一部の討ち漏らした敵にはそれがばれており

何としてもそれをばらそうとしたわけです。

 

軽薄なのは女王様なのよね。

手紙さえ送らなければそもそも今回に関しては

平和であっただろうから。

でも恋焦がれちゃあなぁ…

 

この作品に非ついてはあまり深くは言及しません。

結構でっかい策を用いて「あることのごまかし」までやって

いい感じと思えたのですが

結末は決していいものとは言えないのでね。

その点が非常に、非常にっ!!私は残念に感じました。

 

おわりに

娯楽作品としてはペルシダーとかと

同じテイストに感じたかな。

純然たる娯楽小説です。

 

でもそれとは結末は…

せめてらしくしておいてほしかったよ!!