超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【変わることの難しさ】野中文江編「女としごと 2」【再読】

久しぶりに筋活に行ってきました。

少し多めに、

明日その分有酸素で燃やす。

 

 

 

 

野中文江編「女としごと 2」

女としごと 2
筑摩書房

1983年06月

by ヨメレバ

 

 

 

 

まだまだ、女性には厳しい

どうして何十年とたとうが、女性に対する風当たりは

未だに強いのでしょうかね。

 

すべての男性がそうではありませんが

「女は家庭に入るもの」という先入観や

力的に弱いということだけで「何にもできやしない」

と思っているのでしょうか。

 

だとしたらそれは唾棄すべき考えだと思いますよ。

確かに生物学的構造上は違うことでしょう。

気質というのも生理学的にも違うことでしょう。

ただし「人」であることは変わりないはずですよ。

 

ただし、気質の違いがまた違った見方をできるのも

事実だと思うのですよ。

 

感想

そこで育った素地というのはなかなか変わらない、

というのを痛感させられる職業の例が出てきます。

それは終盤に出てくる「家庭裁判所調査官」です。

 

その女性のお仕事はいわゆる「過ち」を犯してしまった

20歳までの少年少女を扱うお仕事です。

そんな彼女が様々なケースを扱った場所は

今から7年ほど前、少年同士のいざこざにより

一人の少年が亡くなってしまった事件のあったところです。

 

その当時は結構ニュースでも話題になったので

記憶に残っている人はいると思います。

そう、川崎市…どの事件かはわかりますね。

 

実はこの本の人が関わった場所もそうですが

悲しきかな、事件の関係者と全く同じ悲しきケースが

この本にも含まれているのです。

 

きっとそうなるのには貧困等様々な背景があるのでしょう。

そして親の素質のない人が育てて…

確か関係者もそういう人たちだったのを記憶しています。

 

そう思うと、すごくやるせないですよね。

何十年たとうが、結局そういう人が尽力しても

痛ましい子供はいたままだということ。

 

一番この本を読んでいてショックだったことですね。

 

そしてこれは今でも言われますが

キャリアを積むとなると「子どもの選択」を

あきらめないといけなくなること。

 

これは当時では珍しいSEの方のお話。

この方は現在も活躍しており、名前を検索すると

今もPC関係に関わっておられます。

 

今でこそこの業界にも女性のSEさんはいますが

こういう人たちがいたからこそ、門戸が開かれたのでしょう。

未知の世界だったからこそプレッシャーは相当のもの

だったことでしょう。

(その壮絶さは結局当時二人しか女性SEが残らなかったことから…)

 

こういうのを読むと何ぜ違うせいだけで苦労するんだろう

と思うんですよね。

 

おわりに

一番刺さったのがその職業の人だったのよね。

彼女は必死に関わっているけど、やっぱりできる範囲は

限られているのよ…

 

しかも「起きてから」なのが悲しすぎるよね。

どうにかして「その前」があればね…

 

そう思うと人は本当に学ばない。

学ぶのが遅すぎるよな…