超雑読と趣味と

そこに本があるだろ?ありゃあ読むのよ。

【絆、切れる】冲方丁「マルドゥック・ヴェロシティ3」

有酸素をしないと体がでかくなる。

でも体は締めたいので私が望んでいる状態ではない。

 

 

 

 

マルドゥック・ヴェロシティ 3
冲方丁

早川書房 2012年08月

by ヨメレバ

 

 

 

 

だんだんと仲間が…

マルドゥック市での戦いは激化していき

仲間たちはだんだんとその数を減らしていきます。

また一人、また一匹と減っていき

ついぞボイルドとウフコックだけが残ってしまいます。

 

そんな中…

 

感想

ああ、こんなに切ない作品はそうそうありませんね。

実を言ってしまうと、早い時点でボイルドとウフコックの

明確な信頼関係は切れてしまっています。

 

それはボイルドがウフコックを「兵器」として使ってしまったこと。

ウフコックは本来は彼の手となり足となり

危険を察知する相棒でした。

 

ところがボイルドはある戦いの際に

彼に未知の兵器になるように命じたのです。

その結果、ありえないような化け物へと変貌させたのです。

 

それとボイルドに流れていた戦闘の血が

ウフコックを悪用し、意図せぬ殺人へと導いてしまったことですね。

これは明確な描写は出てこず、

後ほど判明してしまいます。

 

これは明確な信頼崩壊です。

それを持ってボイルドとウフコックの関係性は崩壊したわけです。

その結果、彼にウフコックをゆだねることはできなくなったのです。

 

やっぱり悲しかったのはボイルドの関係性の崩壊も

そうなのですが、09メンバーの紅一点であるラナも

この一連の出来事によって命を落としてしまうことですね。

しかも、非常に残酷な死に方をしているのです。

 

もうすでにそれは彼女の傷つき方でも予期はできましたが

それでも読者側にダメージを与えるには

十分すぎる出来事でした。

 

そして、この物語の終盤には

例の人物が名前は出てきませんが

チロっと出てきます。

なのでちゃんと前作の補完はなされているんですよね。

 

そして…少しだけ触れられたある人物は

この次の作品で登場することになります。

2巻でボイルドはあることをなしましたね。

その結果はちゃんと次のシリーズで登場します。

 

ただ、この次のシリーズはまだ完結していないので

完結次第、読んでいきます。

 

おわりに

仲間がだんだんといなくなっていく…

彼らにとっては一連の戦いは政治の「駒」という

扱いにしか過ぎなかったのかもしれませんね。

 

だけれどもボイルドにもウフコックにも

多少の救いはあってほしかったものです。

最後の描写に関しては

彼の滅亡を示唆しているものですしね。

 

完結したら、また戻ってきます。

あ、一応短編集は読みますからね。