坊主にはクレームが付きました(笑)
前髪まで行ったからね。
次は限りなく坊主に近い感じに変更します。
(なんかいろいろ世界が変わったので後悔は0)
シェーン 早川書房 1985年12月
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少年が出会った、一人の男
少年が出会った男は、ある秘密を持った男だった…
そんな男が活躍する作品です。
まあ雰囲気からしても彼はただものではありませんね。
それは少年の父親の敵ですら
彼をものにしようと躍起になるぐらいですから…
感想
まず最初に…この作品はえらい短いです。
なんと!!200ページ未満なんですよ。
まあそんなにページ数がない作品といえば
世界名作劇場で名前が挙がるある作品もそうです。
(あれ短いんだぜ?よく年単位にしたよのぉ)
だけれども、この作品は短めでも
ちゃんと少年の心が伝わってきますし
きちんと少年の父親の敵役も出てきます。
フレッチャー一味がそれに該当しますね。
はじめはちょっとしたちょっかいぐらいでしたが
ことごとくそれをシェーンに阻まれて
だんだんと恨みを募らせていくのです。
つまり、大ボスの思うままに動かないわけですよ。
そりゃあ面白いわけがありません。
もちろん、途中でやつらもあくどい行為をするのです。
仲間ともいえる人を見せしめのごとく、殺してしまうのですから。
そしてついぞ、業を煮やしたフレッチャーは
シェーンを買収しようと少年の父親に接触するのです。
だけれどもそれをイエスと言います?
無論ノー。彼らは無下に追い返されます。
フレッチャーはついぞ、この家族を手にかけようとします。
最後のフレッチャー一味の衰亡の場面は
直にそれを目撃した少年の視点が
非常に印象的なものになりました。
そして、シェーンのおぼろげなる正体も
明らかになるわけです。
ここで人を殺してしまったイコール
彼はこの場所にはいられないのです。
だからこそ彼は、ひとところにいるわけにはいかないのです。
切ないですよね。
だけれども、正義には代価が必要。
彼はそういう宿命なんですよ…
おわりに
少年はその怒涛の活躍をするシェーンに惹かれていくのは
描写の端々からうかがえます。
でも、彼はこのフィールドにはいられないし
いってはいけないのです。
そう、それは果てのない流浪の旅を意味するから。
現実にその傾向のある少年の父も
一連の事件後、すんでいる地を離れようとしましたが
ある事柄が定住することを運命づけたわけで…
しかも皮肉なことにそれにはシェーンが関わっていて…
文章になると表現がまた違いますね。
これもまた、悪くないです。